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今週の一言

 

消費税増税に反対します。

2012年2月13日


牧野由子さん(消費税をなくす全国の会・事務局長) 


 東日本大震災・福島原発事故から、1年になろうとしています。
 被災地の復興も進まないなか、失業者は増大し、中小企業など雇用の場も再建されずにいます。日本の労働者5111万人のうち非正規労働者は1755万人(34・3%)です(2010年労働力調査)。所得金額が200万円未満は1000万人を超えています。
 野田首相は、「社会保障と税の一体改革素案」を打ち出し、消費税増税法案を3月末までに国会に提出するとしています。1989年4月1日消費税が福祉のためと実施されて23年になります。しかし、医療・介護など社会保障は、改悪され続けてきました。
 消費税は、3%の税率ではじまり、1997年に5%に増税され、中小業者は倒産・廃業に追い込まれました。消費税の収入は89年から2011年までで238兆円になります。
 一方、大企業と大資産家へは大幅な減税が実施され、22年間で法人3税の減収223兆は消費税の収入に匹敵する金額です。消費税は、法人税減収の穴埋めにされました。

@消費税は憲法違反の税制−所得の低い人・高齢者ほど負担が重い

 消費税は、子ども、高齢者や大震災の被災者にもかかります。200万円の所得の生活費と、5000万円の所得の人が負担する割合は、低所得者ほど重く、高額所得者ほど負担が軽い、逆進的な不公平な税制です。
 消費税が10%になれば、現在の2倍、(4人家族の平均負担額)年間34万円にもなります。(第一生命研究所調べ)
 年金受給者にとっては、目減りする受給額に拍車をかけることになります。 

A輸出大企業は、大きな利益がある

 輸出大企業にとって、消費税差し引き還付金額は、トヨタ自動車2246億円、ソニ−(株)1160億円、日産自動車987億円、など合計8698億円にのぼります。(2010年分、湖東京至・税理士試算) 
 輸出に関わる売上には、税率5%ではなく税率0%と優遇されています。そのため仕入れた商品・部品などに支払った消費税分が還付されるのです。輸出大企業だけは、利益を得ています。

B大企業のリストラ推進税制

 その上、正社員を解雇し、非正規雇用・下請けを泣かせて儲けています。消費税は非課税の科目があります。賃金・給与は、仕入れ控除対象にあてはまりません。大企業は、正規雇用者を、外注・派遣・請負に置き換え「仕入税額控除」で消費税負担を減少させています。労働者・サラリーマンのリストラ・外注化を進める税制です。

C中小業者にとっては営業破壊税

 中小企業・自営業者にとっては、営業破壊税です。消費税法では、1年間で売上高1000万円以上の事業者は納税義務者となります。自営業者は、約6割が消費税を転嫁できず、支払は身銭をきる「損税」になります。
 5%に増税されて、消費不況と景気悪化が急激にすすみ、倒産廃業が多くなりました。

D国民が求める税制とは

 憲法に基づき税金も保険料(税)も支払う能力に応じて負担する応能負担が原則です。
 所得税率は、過去には最高上限税率は75%でした、現在では40%です。大金持ちは、証券優遇制度では、低率に抑えられるなど優遇されています。
 私たちは、@生活費非課税=生きていくために必要な最低限の生活費には税金をかけない。A総合累進課税=全ての所得を合計し、所得の多い人が高い割合で負担し、所得の少ない人は負担割合を低くする。B労働から得た所得は、低い税率で課し、資産や株など不労所得には高い税率を課す。消費税など大型間接税は、昔の贅沢品にかけられていた物品税だけに戻すことを求めます。
 世界の流れは「1%は大金持ち」「99%は私たち」と、抗議集会やデモが一斉に行われています。また、欧米富裕層グループは「私たちの税金を上げて」と議会へ自分たちに増税するように訴えています。
 大企業・大金持ちだけが一人勝ちする消費税増税や庶民増税こそ中止すべきです。


「消費税をなくす全国の会」のホームページはこちら

<法学館憲法研究所事務局から>
 法学館憲法研究所は3月23日(金)に公開研究会「消費税と憲法 −応能負担原則を問い返す」を開催します。ご案内します。
  *関連情報「応能負担原則の理解の広がりが情勢を動かす!




 
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