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今週の一言

 

消費者は消費税増税に反対します。

2012年5月28日


山根香織さん(主婦連合会会長)

———消費税増税が国会の焦点になっていますが、この問題についての主婦連合会の基本的な立場からお伺いしたいと思います。

(山根さん)
 野田首相は消費税増税に命をかけるようなことを言っていますが、命をかけるべきは国民の生活を守ることであり、主婦連合会は消費税増税に断固反対です。
 あらゆる品目に一律の税を課すのではなく、食料品などの生活必需品は非課税にするなどの検討も必要だと考えますが、いまの政府が閣議決定した大綱はすべてを一律に、現在の5%を10%に増税するという内容であり、断じて認められません。
 この間岡田副総理なども消費税は一番公平な税であるようなことを言っていますが、とんでもありません。消費税は低所得者により大きな負担を強います。輸出企業には還付金制度があり消費税の負担はなく、この間の法人税減税や富裕層への所得税減税などの穴埋めとして消費税が増税されようとしています。
 本来徴税は、所得に応じて余裕のある人がより多く負担するという応能原則に基づくものとすべきです。

———消費税増税は消費者の方々に対してどのような影響を及ぼすと思われますか。

(山根さん)
 不況が続き、労働者の賃金が下がり、リストラに脅える中で、いま多くの主婦がパートとして働かざるを得ない状況になっています。また、子どもは一人であきらめざるを得ない、という声もよく聞きます。原発事故によって電気料金の値上げの話も出てきており、消費者は生活をどう維持していくのかに悩んでいます。消費税増税はこうした状況をいっそう深刻なものにすること間違いありません。

———主婦連合会は消費税に反対するたたかいを長年すすめてこられました。これまでのたたかいを振り返りつつ、今後の課題についてのお考えをお聞かせください。

(山根さん)
 消費税は1989年に導入されましたが、主婦連合会はその時に「消費税110番」を設置しました。その時は電話が鳴り止まず、50日間に1600件の電話がかかってきました。担当者は喉にポリープができるほどでした。私たちは消費税に反対する消費者・国民の声を政府に伝える活動をすすめました。その後消費税は1997年に5%に上がりましたが、政府はそう簡単に消費税増税はできないと考え、こんにちに至っています。やはり、声をあげれば政治は変わるということを実感として持っています。
 ただ、いま消費税増税反対の声は必ずしも十分には高まっていません。政府が「社会保障と税を一体的に改革する」「福祉のための財源を確保する」などと言っていて、それならばやむを得ないと思う人たちが少なからずいらっしゃいます。政権交代に期待していた人たちがもはや民主党に失望してしまっている状況もあります。
 したがって、税についての基本的な考え方を消費者・国民の中に広げることが大事だと思っています。徴税には所得再分配機能が求められ、貧富の格差の是正が図られなければなりません。消費税増税はこの考え方に逆行し、格差をさらに広げることになるということも伝えていかなければならないと思っています。
 大手のマスメディアが政府寄りの報道に終始し、消費税増税反対の国民の声などを伝えなくなっていることに危機感を覚えます。今後さらに、消費税増税反対の幅広い共同を広げていきたいと考えています。

———ありがとうございました。主婦連合会の活動がますます発展するよう期待しています。

◆山根香織(やまね かおり)さんのプロフィール

大学卒業後、商社勤務等を経て長く専業主婦。2005年より主婦連合会副会長、2008年より会長。




 
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