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戦争を知る世代からの意見広告
 − 「日本国憲法を改悪する人に私の一票は預けません」にご参加下さい

2013年6月10日



関千枝子さん(ジャーナリスト)

 戦争を知る世代からの意見広告「日本国憲法を改悪する人に私の一票は預けません」(PDF)の運動を始めました。戦争を知る世代の年寄りたちの悲鳴にも近い叫びですが、若い世代の共鳴も得て、全国規模の運動に広がっています。

 意見広告は6月末、全国紙に載ります。ぜひあなたもご参加ください。6月18日までに振込を済ませてくださいましたらあなたの名前が紙面に載ります。もし振込が間に合わない場合は、FAXで名前をお知らせ下さい。お金は後で結構です。正式のお願い状や振込用紙を欲しい場合もFAX (03-3442-2381)でご請求ください、
 振込口座 00150−6−291292戦争を知る世代からの改憲反対意見広告の会 賛同費1口1000円 通信費のカンパ100円 掲載紙面を送ってほしい人は別に300円お送りください。

 きっかけは昨年秋の衆院選挙でした。友人(男性、85歳)は、憲法改悪を心配し何度も新聞に投書したのですが、全部ボツでした。「自分の文章がまずいのかもしれないが、それにしても憲法のことを書いた投書が少なすぎる。近頃のメディアはおかしい」と、自分たちの出しているミニコミに怒りをぶちまけていました。それを読んだ私は、メディアがちゃんと伝えないのなら、自分たちが意見をアピールできる意見広告しか方法はないのではないかと、彼と話しあったものです。参院選を前にこの気持ちは強くなるばかりでした。しかし、誰に言っても、意見広告は、金が要る、人手もいる、素人の小さなグループで、できるはずがないと言われました。すっかりあきらめている時、9条連の事務局の方々が興味を示し、手伝うと言ってくださいました。にわかに現実になってきたのです。 
 アッピール文は戦争を知る世代が、日本国憲法を得た喜びから始めました。
 大江健三郎さんも言っておられましたが、私たちの世代にとって日本国憲法を得た感動は忘れられないのです。 
 まず、「戦争放棄」。焼け跡の街で、これはなんという喜びだったか。日本中の人々がどん底の生活にあり、戦争の被害の悲しみの中にいました。もう戦争はない、なんとうれしいことか。やがて戦争の放棄は、単に日本人だけのためでなく、日本の侵略戦争のために苦しんだ人々(多くはアジアの人々)への贖罪であり、加害の歴史を繰り返さないという決意であることが分かりました。
 また、この憲法で、国民主権と言うことを知った時の喜び。帝国の臣民から、自分たちが国の主人公になのだ、という自覚。人権ということを知りました。殊に女性は、何の権利も持たず、準禁治産者であったのが、1個の人間と認められたのです。そして、さまざまな市民としての運動を進める中で、この憲法のすばらしさ、進歩的なものであることがわかり(ワイマール憲法以上)ました。誇るべき憲法であると思いました。
 腹立たしいのは、私と同じ年の生まれの石原慎太郎氏などが、「押し付け」憲法とののしり、明治憲法は生きているなどと言っていることです。彼らはいったい敗戦で何を学んだのか。そして、戦後もあの戦争を賛美している人々に多くの影響を受けた安倍晋三首相は、「戦後レジーム」を終焉させ、日本を「正しい国」にするなどと言っています。正しい国とは、どうも戦前の日本のようです。自民党の憲法草案の時代逆行に怒りと恐ろしさを感じます。そして、憲法に対して学校で全く学んでいない若い人々が「古くなったのだから変えてもいいのでしょう」などと軽く言うのに怖れを感じます。
 参院選で、改憲派が勝ち参議院でも彼らが3分の2を占めたら。私たちのやむにやまれぬ思いが、「日本国憲法を改悪する人に私の一票は預けません」という言葉に結実しました。「私たちは次の世代に、平和で全ての人が大事にされる国を残したいと思います」「戦前に逆流し戦争のできる国になるのはごめんです」と訴えました。
 私たちは組織もありません。この意見広告は、草の根から、人から人へと伝えております。しかしこのことを知った「戦争を知る世代」からは、このようなことを言いたかった。この運動なら、足腰不自由な私でも何かができると、何人かの友人に手紙を書いてくださったりして広がっております。私たちは5000人の賛同者を目指しています。極右の風潮の高まる今、少しでも空気を変えたい。「日本国憲法」のおくりびとになりたくない、と思っているのですが。

◆関千枝子(せき ちえこ)さんのプロフィール

被爆者(広島)。元毎日新聞記者(1954年から1967年)。1980年から全国婦人新聞(女性ニューズ記者)。著書 広島第二県女二年西組−原爆で死んだ級友たち」(ちくま文庫)ほか。 


<法学館憲法研究所事務局から>
 当研究所も製作に協力したDVD「STOP戦争への道」が完成しました。今般の改憲問題について多くの人々と語り合う素材になります。ご案内します。


 
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