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福井原発訴訟(滋賀)を支える会にいっそうのご支援を

2016年5月16日



福田 章典さん(福井原発訴訟(滋賀)を支える会 会長)

 2016年3月9日、大津地裁は高浜原発3,4号機の運転禁止を命じる仮処分決定をし、高浜原発は運転を停止しました。この決定は、シビアアクシデント対策、基準地震動の設定、使用済み燃料ピットの安全性、避難計画の実行性等について、正当に評価、判断したもので、市民感覚と合致したものだと考えます。
 現に稼働している原発を止めるこの決定を裁判官が下すに当たっては、重大な決意が必要だったのではないでしょうか。決定の背景には、滋賀県下で粘り強く原発に反対する取り組みを続けてきた、私たち「福井原発訴訟(滋賀)を支える会」(以下、支える会)を始め様々な市民団体、また全国各地の取り組みや市民一人一人の声が裁判官の背中を押したことがあると思います。
 その後の熊本地震も、だれも予想していなかった場所で起こり、益城町では1580ガルの地震動を記録しています。日本中どこでも予想外の大規模な地震が起こり得ることを示しており、日本のどこにも安全に原発を動かせる場所はありません。

 滋賀の地では、福島第一原発の事故から5か月もたたない2011年8月に、全国に先駆けて関西電力に対し原発の運転差し止めを求める仮処分申し立てをしました。以来、関西電力や日本原電、国に対して、仮処分や訴訟を申し立てて、裁判に取り組んできました。福島第一原発のような事故を滋賀県に隣接する若狭湾で起こしてはならない、滋賀の豊かな自然や近畿1400万人の命の源である琵琶湖を放射性物質で汚してはならないという住民の思いを代弁した取り組みであったと考えています。私自身も原発から約40qの地域で医師として働いていますが、福島では原発から40q以上離れた飯舘村でも今も人が住むことができません。原発事故が起これば住民の生命や健康を守ることができなくなる、そんな事態は絶対に避けなければならないとの思いで、支える会の会長を引き受けました。
 福島第一原発では、爆発直後に、政府の発表した数字でも広島型原爆170発分の放射性物質が空気中に放出され、その後も周囲の環境を放射性物質で汚染し続けています。その結果、広大な地域が未だに人が住むことができず、多くの人から故郷と家庭と生計の道を奪い、住民や多くの生命を被ばくさせています。しかし、この事故では、いくつもの偶然により、原子炉の爆発が水蒸気爆発でなく水素爆発にとどまったこと、使用済み核燃料プールが崩壊、爆発を免れたこと等により、最悪の事態を免れ、幸運にもこの程度の規模で収まったのです。さもなければ、東日本全体が避難対象になっていたことは、当時の政府内の最悪の事態を予想したシナリオでも明らかです。
 標準的な規模の原発1基が稼働すれば1日に広島型原爆3発分以上の放射性物質が作られ、それが蓄積されていきます。すでに、日本国内の各原発や六ヶ所村の再処理施設等には、広島型原爆80万発分以上にあたる放射性廃棄物が貯蔵され、処分のめどは立っていません。この放射性物質が、原子炉で燃やされる前のウランの放射線量になるまで数万年かかります。原発は、今生きている私たちだけでなく、はるか未来の人類と地球上のすべての生命にも危険と負担を押し付けるものです。原発は、原爆と同様に、作られてはならないものだったのです。未来の地球のことを考える知性があるのなら、今すぐ地球上のすべての原発は止めなければなりません。
 私たちは仮処分申し立てをした直後の2011年11月に支える会を結成しました。一連の訴訟では、弁護団の弁護士の方々の、文字通り手弁当での奮闘で、今回の原発運転差し止めの決定を勝ち取っていただきました。関西電力を中核にする原子力マフィア(村に住む人に失礼なので原子力ムラとは言いません)には、私たちの税金や電気代を原資にした莫大な資金があります。それに対し、私たちの裁判は、支える会の会費とカンパだけが資金源です。
 まだまだこれからも裁判の取り組みは続きます。引き続き、物心両面でのご支援をお願いいたします。支える会には、この地球上のどこに住んでいる方でも入会していただけます。会費は年2000円、カンパも大歓迎です。
 支える会のホームページでは、入会申込書だけでなく、これまでの裁判で原発がいかに危険かを論証したたくさんの資料や今回の高浜原発運転差し止めの決定等を見ていただくことができます。以下のアドレスか、「福井原発訴訟 滋賀 支える会」で検索して、ぜひご覧ください。http://www.nonukesshiga.jp/

◆福田 章典(ふくた あきのり)さんのプロフィール

ふくた診療所 所長
愛知県出身、滋賀医科大卒。
ふくた診療所(内科、消化器科)
滋賀県大津市八屋戸971-5




 
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