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『ザ・思いやりパート2〜希望と行動編〜』
シリアスだがコミカルにあきさせない映画で米軍基地問題を問う 

2017年7月17日



リラン・バクレーさん(映画監督)


米軍のためのクリスマス思いやり募金

辺野古にて

最近、どこまで行ったんですか?

パート2製作支援お願いチラシPDF

 日本政府が負担する在日米軍の駐留経費、いわゆる「思いやり予算」の驚くことばかりのひどい実態を『ザ・思いやり』というドキュメンタリー映画にしました。私はアメリカのテキサス州出身のアメリカ人ですが、神奈川県の米軍厚木基地の飛行ルートの下に23年間住んでいます。子どもが夜中に飛び起きるような戦闘機の爆音も体験してきました。
 2009年ころに米軍がイラクで子どもを含む市民を銃撃するネット動画を見て、3日間くらい夜も眠れないほど激しい憤りを覚えました。何かしなければという思いにかられて、身近にある在日米軍を調べようと基地の島・沖縄を訪ねてみました。そこで「思いやり予算を被災地の支援へ」という署名に取り組んでいる女性の存在を知りました。「思いやり予算」と聞いた瞬間に、これはあらゆる問題に通底するテーマで興味深い映画になると直感しました。3年間かけて沖縄・石巻・横須賀・グアム・アメリカなどをめぐり、15年に『ザ・思いやり』が完成しました。
 日本国民のくらしがこんなに苦しいのに、在日米軍に5年間8911億もの税金が費やされていました。支払う義務がないにもかかわらず、その予算は横須賀の原子力空母の停泊場・辺野古新基地の建設費・グアムへの基地移転費など軍事費に使用され、さらには基地内の住宅や学校をはじめ、プールやボーリング場、バーやゴルフ場などの豪華で贅沢な娯楽施設にまで使われ、なんとペットの世話係の給料にも充てられています。神奈川県の神武寺駅には、米軍家族だけが近道できるようにと、なんと米軍専用の改札口まで「思いやり予算」で作られているのです!
 特に日本人にとっては怒っていい深刻な問題だと思いますが、笑いを誘うようなユーモラスな語り口と軽快なテンポと音楽で娯楽性も持たせ

ながら、この矛盾だらけな実態を描きました。基地問題に関心がある人だけでなく、ふだんあまり関心を持っていない6〜7割ほどの人々にも「変なアメリカ人が面白そうな映画をつくったから、いっしょに見に行こうよ」と気軽に誘い合って、自然に広がってほしかったからでした。
 『ザ・思いやり』は口コミを中心にじわじわと話題が広がり、2年ほどかかりましたが、全国500カ所以上の自主上映会が取り組まれています。この上映会の広がりに勇気づけられ、製作費支援などのバックアップもいただきながら、『ザ・思いやりパート2〜希望と行動編』をこの7月に完成させました。
 第一弾では「思いやり予算」の不条理さと矛盾をさまざまな視点から問いかけ、「なぜ日本人はここまで米軍を思いやるのか?」という疑問を投げかけました。パート2では、在日米軍が日本や世界で何をやっているのか、本当に日本を守るために存在しているのか、さらに単純に金額の大きさだけではない倫理的な問題に迫りました。神奈川県の米軍相模補給廠からベトナム戦争に送られる戦車を100日にわたり座り込みで阻止した闘争を改めて注目し、米兵への直撃インタビューで青森県の米軍三沢基地が、シリアやヨルダンなどの海外への空爆の出撃拠点となっている実態を暴露できました。米軍が日本の基地を拠点に、さまざまな国でどれほど多くの市民、子どもや女性にまで被害を与えてきたのか、歴史と現実を知ってほしい。日本を守るどころか、逆に米軍基地があるから日本が戦争に巻き込まれ、攻撃対象となりかねません。
 500億円もの基地周辺対策費と騒音軽減費が使われている厚木基地周辺のすさまじい爆音のもとでの子育て、民意を踏みにじって基地建設が強行される沖縄の辺野古と高江のあまりの理不尽さ、同じく沖縄で、米兵による交通事故や犯罪被害の賠償金を日本が負担している信じがたい事実など、前作同様に自らレポーターとして映画に登場し、沖縄・神奈川・青森など各地を取材し、米軍基地の脅威や被害に晒されながらも、それでも基地撤去を求めて行動している人々の夢や願いに耳を傾け、米軍基地なき世界への希望と展望を示していきます。
 「国会前野外上映会」「膨大思いやり予算のそろばん対決」「米軍のための思いやりクリスマス募金」など、「思いやり予算」を風刺する奇抜な「面白映像」も盛り込みました。シリアスな問題ですが、コミカルさも交えて観客をあきさせないような映画をめざして製作しました。たくさんの方に観ていただきたいです。
(談)文責・「ザ・思いやり」事務局

★製作費のカンパを募集を引き続き募集してます。持続可能な映画づくりをめざしています。応援していただければ幸いです。(チラシ参照)
★あなたのグループ、地域で上映会の企画をしませんか? (上映料1万円〜)
お問合せ 「ザ・思いやり」事務局 090−2625−8775(佐藤契)
zaomoiyari@hotmail.co.jp

出演:横井久美子(歌手) 松元ヒロ(コメディアン) 前泊博盛(沖縄国際大学教授)ほか 希望をもって行動している沖縄をはじめ全国のみなさん
製作:平沢清一 リラン・バクレー 佐藤 契    
編集:伊藤ニコラ 
配給:「ザ・思いやり」事務局
ホームページ 上映情報
「ザ・思いやり」パート1が横浜シネマリンで7月29日(土)から上映されます。

◆リラン バクレーさんのプロフィール

Leland Buckley(1964年生まれアメリカ・テキサス州出身)。1980年、高校1年で初めて来日し埼玉でホームステイ。
歴史を専攻し高校社会科の教員資格を取得。アメリカで大学院終了後、日本の大学院で文部省の大学院研究員として日本文学を専攻。'95年に天野文子氏の広島原爆日記を英訳し、原爆投下50年に、天野氏と数人でアメリカ各地を訪問し、テレビ、ラジオ番組等で原爆禁止をアピール。他にも、地産地消、食糧やエネルギー自足に興味を持って活動。英会話スクール経営。青山学院大学で英語講師。神奈川県在住20年以上。日本語ペラペラ英語もぺらぺら。





 



 
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