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応能負担原則の理解の広がりが情勢を動かす! −公開研究会「消費税と憲法」(3/23)に向けて

2012年2月13日



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 法学館憲法研究所が3月23日(金)に開催する公開研究会「消費税と憲法 −応能負担原則を問い返す」に期待する声が寄せられています。
 政府がすすめている社会保障・税一体改革は、2012年1月6日の閣議に報告された、その素案(PDF)(同日の政府・与党社会保障改革本部決定)を基本に法案が具体化されようとしています。ここでは、納税者はその支払能力に応じて納税すべきであるとする応能負担原則がどのように考えられているかをご案内します(2月17日、ほぼこの素案が社会保障・税一体改革大綱として閣議決定されました。こちら(PDF))。
 (法学館憲法研究所事務局)

 素案の中には、以下のように、これまでの税制「改革」の結果、高所得者とそうでない者との格差が広がっているという現状認識、したがって所得の再分配機能の回復が必要だという認識、こうした税の応能負担原則に通じる考え方が示されています。

   「消費税とともに車の両輪を成す所得税は、累進的な税率構造による所得再分配機能を特徴としているが、これまで累次の改正により、高い所得階層を中心として負担が大きく軽減されてきており、結果として、所得再分配機能が低下している。」
   「・・・近年の給与所得者の所得構造の実態を見ると、平成9年以降、構造変化が認められる。すなわち、平均的な所得水準が下落するとともに、その分布についても全体として下方へシフトしている。こうした中で、特に高い所得階層の割合は近年むしろ高まっており、格差が拡大する傾向がみられる。」
   「所得の少ない家計ほど、食料品向けを含めた消費支出の割合が高いために、消費税負担率も高くなるという、いわゆる逆進性の問題も踏まえ、2015年度以降の番号制度の本格稼動・定着後の実施を念頭に、関連する社会保障制度の見直しや所得控除の抜本的な整理とあわせ、総合合算制度や給付付き税額控除等、再分配に関する総合的な施策を導入する。」
   「このような所得税について、特に高い所得階層に一定の負担増を求めることにより、その累進性を高めるとともに、資産課税について、相続税の基礎控除等の見直しを行い、税制全体としての再分配機能の回復を図る。」

 社会保障と税の改革には多くの論点があり、消費税増税の必要性自体への疑義も広がっていますが、税のとり方をどうするのかも重要です。民主党が素案で所得再分配機能の回復などを謳っている背景には、これまでの国民の要求やたたかいの反映があり、応能負担原則の考え方がいっそう広がるならば、それを今後の改革の中で具体化させることができます。
 その際、素案で言及されている給付付き税額控除や消費税増税に際してその負担が深刻な中小企業・業者への配慮など、所得の再分配機能回復についての具体的な内容の明確化を求めていく必要があるでしょう。
 公開研究会「消費税と憲法」は消費税増税をめぐる情勢を冷静に見極め、税のとり方についての考え方を探求する重要な機会になります。




 

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