18世紀、イギリスでは奴隷貿易がさかんでしたが、若くして政治家になったウィルバーフォースは奴隷が酷使される状況に心を痛め、議会で奴隷貿易廃止を唱えました。また、国中で演説し、支持を広げました。しかし、奴隷貿易によって収益を得ていた人々の抵抗で、ウィルバーフォースの主張はなかなか通りませんでした。当時フランスと緊張関係にあったことも奴隷貿易維持派を利することになりました。しかし、やがて・・・。
ウィルバーフォースの奴隷貿易廃止のたたかいの軌跡が描かれた映画です。
名曲「アメイジング・グレイス」は奴隷貿易船の元船長が悔恨の思いを込めて作詞したとのことです。
奴隷制度が廃止され、すべての人々に人権が認められるまでには幾多のたたかいがありましたが、ウィルバーフォースのたたかいはその嚆矢だと言えます。人権が憲法によって確固なものとなっていく過程は感動的です。
【映画情報】
製作年:2006年
製作国:イギリス
上映時間:118分
監督:マイケル・アプテッド
出演:ヨアン・グリフィズ、ロモーラ・ガライ、ほか
*この映画のDVDの販売も始まっています。
【法学館憲法研究所事務局から】
法学館憲法研究所双書『世界の中の憲法』(浦部法穂著)には、人権というものが世界の歴史の中でどのように確立してきたのかも解明し、わかりやすく説明しています。ご案内します。
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