法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

法学館憲法研究所

Mail info@jicl.jp
 
今週の一言
憲法情報Now
 憲法をめぐる動向
 イベント情報
 憲法関連裁判情報
 シネマ・DE・憲法
 憲法関連書籍・論文
 ■今日は何の日?
憲法Voice
研究所・客員研究員紹介
中高生のための憲法教室

憲法文献データベース
日本国憲法全文
リンク集
 
事務局よりお知らせ
賛助会員案内
メールマガジン
ご意見フォーム
サイトマップ

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>

 

映画「少年H」

H・O
                              


 神戸に住む少年とその家族の戦時中の生活が描かれた物語です。その少年と家族はごく普通の生活を送っていましたが、周りの人々と少し違うことがあるとすれば、外国人との付き合いが少しあったことかもしれません。少年の父は洋服の仕立て職人として神戸に多く住んでいた外国人にも多くのお客さんがいました。父とその家族はキリストの教えも学んでいました。少年の名ははじめといいましたが、少年のセーターに名前の頭文字Hが編みこまれていたのも、そのような環境の中でのことだったのでしょう。
 戦争がはじまり、アメリカのことも知っていた少年Hは日本がアメリカと戦争をすることに疑問も感じていて、国に尽くそうという教師から厳しい仕打ちを受けるようになります。少年Hはいろいろな理不尽に対して自分なりの考えを持ち、主張するよう「成長」していくことになります。キリスト教の教えを受けた母が貧しい人たちに必要以上に思いやっているのではないかと反発する姿勢もその現れだったかもしれません。筋をとおして生きることを説きつつ、周囲とのある程度の妥協もやむを得ないとする父とも対比できるかもしれません。
 戦争が始まり、常に国への忠誠を求められる社会となる中で、そのような状況に対する人々の一つひとつの考えや判断の良し悪しは単純に評価されないこととなっていきます。それは少年Hの家族の日々と生き方にもあてはまるでしょう。そのような社会にしてはならないことが肝心だと思います。現実の国際関係においては、軍事力で他国と対抗することを想定しなければならず、したがっていま日本も憲法を変え、軍隊を創設すべきとの言説を一人ひとりの国民がどう考えるのかが問われる時代になってきています。この映画を観る人の多くは家族愛について感動することになると思われますが、もう少し社会全体のあり方を考える機会にしたい気がしました。

【映画情報】
製作年:2013年。
上映時間:122分。
監督:降旗康男
出演:水谷豊、伊藤蘭、吉岡竜輝、ほか
 *全国各地で上映中。
 *公式サイトはこちら

<法学館憲法研究所事務局から>
 当研究所は日本が再び戦争をする国にならないよう、DVD「STOP戦争への道」の普及を進めています。
ご案内します。

 
                              

 

[今週の一言][憲法情報Now][中高生のための憲法教室][憲法文献データベース][事務局からのお知らせ]
[トップページ]