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映画「ハンナ・アーレント」

H・O
                              


 悪事を働いた組織の幹部はみな悪人なのか?
 政治哲学者ハンナ・アーレントは、かならずしもそうではない、とナチスの幹部アイヒマンを例に主張しました。そう単純化できることではないのかもしれませんが、筆者はこの映画でのアーレントの主張をそのように受け止めました。
 ナチスによるユダヤ人虐殺は国際社会から断罪され、ドイツはナチスを全否定することによって国際社会に復帰しました。ナチスの否定は第二次大戦後の国際社会の共通のコンセンサスと言っていいでしょう。アーレントの主張が当然大きな波紋を呼び、厳しい批判にさらされたのも当然のことでしょう。
 筆者は、結論的にアーレントの主張に賛同するとともに、社会の「常識」にも異を唱えたアーレントの勇気も評価されるべきだと考えます。個人は組織の中においては本来求められる振舞いができなくなるところがある、という人間の弱さは互いに認め合わねばならないように思います。
 ただ、そのことがアイヒマンにも当てはまるのかどうか、には吟味が必要であるような気がします。
 いずれにしても、そのようなことを深く考えさせてくれる映画です。
 この映画の製作者や監督がこの作品で主張したかったのが何なのかはわかりません。この映画を観た人々が持つ感想は多様だと思われます。しかし、ナチスの過ちが相対化されてはならないと思います。観たもの同士で語り合いたいところです。

【映画情報】
製作国:ドイツ・ルクセンブルク・フランス合作
製作年:2012年
監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演:バルバラ・スコバ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア、ほか

*全国各地で上映中。公式サイトはこちら

 
                              

 

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