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映画「さよなら、アドルフ」

H・O
                              

 


(c)2012 Rohfilm GmbH, Lore Holdings Pty Limited, Screen Australia, Creative Scotland, and Screen NSW

 第二次世界大戦で敗れたドイツは連合国の共同統治下に置かれることになり、ドイツを率いたナチスの幹部たちは拘束されることになりました。ある幹部が拘束され、残された娘が幼い妹弟とともに連合国軍に支配された国土を縦断し、祖母の家にたどり着くまでの話です。
 父母と離別する悲しみに見舞われた娘は、道中、父母がユダヤ人に蛮行を働いたナチスの幹部だということを知ることになり、動揺することになりました。子どもたちが移動の途中に各地で食料の援助などを求めるときにも、検問に出くわす際にも、ナチスの幹部であった父母のことを伏せなければなりません。祖母の家への到着は、弟の一人が銃弾に倒れる悲劇など様々な出来事に遭遇しながらの、命からがらの、奇跡的なものでした。その姿と子どもたちの心の揺れが描かれた映画です。
 この映画を観た人の感想は多様だと思われますが、以下、筆者が感じたことを綴りたいと思います。
 敗戦とアドルフ・ヒトラーの死によってドイツ社会はひっくり返りました。国民の熱狂的な支持を受けたナチスは一転して社会から徹底追及されることになりました。ナチスの蛮行は許されないものだったと言えますが、いまを生きる者はドイツ社会の激変の歴史から学ぶべき教訓を考えていきたいものです。ドイツと同じく第二次世界大戦で敗れた日本は、その後当時の国際情勢の推移の中で平和憲法を得ることができました。しかし、日本の戦争指導者の責任追及と処罰は限定されることになりました。それはこんにち、平和憲法を変えようとする動きの遠因になっているのではないでしょうか。子どもたちが悲しい思いをする社会にならないよう、いまを生きる大人はしっかりと社会を見つめ、誤りなき生き方を追求していかなければならない、ということを考える機会になりました。

【映画情報】
製作国:オーストラリア/ドイツ/イギリス
上映時間:109分
監督:ケイト・ショートランド
出演:ザスキア・ローゼンダール、カイ・マリーナ、ウルシーナ・ラルディ、ほか
*公式サイトはこちら
 現在、東京、愛知、大阪で上映中。今後全国各地で順次公開。こちらで確認してください。

 
                              

 

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