第一次世界大戦で西部戦線に駆り出されたドイツ兵を描いた映画です。学校で、国のために命を捧げる崇高さが説かれ、学生たちが兵士となっていくわけですが、軍隊での訓練を受け、戦地に送られるようになっていくと、戦争の悲惨さや愚かさ、無意味さを強く感じるようになっていきます。そんな兵士たちの姿と内面が描かれています。西部戦線は「異状なし」ではなく「異状だらけ」、ということを訴える反戦映画です。その映像にはリアリティと迫力があります。
こうした映画も、世界の多くの人々の中に反戦の思いを広げる重要な役割をはたしてきたといえるでしょう。日本での平和憲法の誕生にも、そうした世界の動きが反映していることに思いを馳せたいものです。
【映画情報】
製作国:アメリカ
製作年:1930年
上映時間:136分
監督:ルイス・マイルストン
出演:リュー・エアーズ、ルイス・ウォルハイム、ジョン・レイ、ほか
<法学館憲法研究所事務局から>
映像の力は大きいものです。当研究所が製作に協力したドキュメンタリー映画「戦争をしない国 日本」やDVD「STOP戦争への道」も多くの人たちの胸に響いています。あらためてご案内します。
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