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映画「ゼウスの法廷」

H・O
                              


(c)GRAND KAFE PICTURES

 若い裁判官の元婚約者が殺人事件で起訴された。若い裁判官はその刑事裁判を担当することになる。果たしてどういう結果に・・・。
 そんなスリリングなストーリーで、引き込まれていく作品です。
 日々裁判所で営々と積み重ねられていく判例。裁判官にはできるだけ長年そこに築かれてきた考え方を踏襲して判断することが期待され、またそうすることは裁判官が多くの担当事件を手際よくこなしていく方法としても有効だとされ、最高裁判所もそれを推奨しているようです。刑事事件では検察官の主張が大方受け入れられ、起訴された被告人の有罪率は99.9%になります。
 少なくない裁判官は正義の実現という使命に燃えて任官しているのではないでしょうか。ところが、最高裁判所による裁判官の「統制」の中で、少なくない裁判官が当初の理想を忘れ去ってしまっているのも現実のようです。「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」(憲法76条)のであって、従来の判例に囚われずに判断すべき場合もあるはずなのに。
 この映画は、観る者に、こうした裁判所をめぐる否定的な現状を明らかにするとともに、一方で、裁判官も人の子であり、普通の人間であることを知らせてくれます。そして、観る者の多くが、裁判官が一般人との人間関係の中で、任官時の志を思い起こす展開に胸を打つのではないかと思われます。
 現実社会ではありえない、という意味でのドラマチックな内容であるのでしょうが、そこには裁判所をめぐる問題、裁判官たちの思考などをリアルに学ぶところも潜んでいる、そんな映画だと思います。

【映画情報】
監督:高橋玄
出演:小島聖、野村宏伸、塩谷瞬、ほか
上映時間:136分
配給/GRAND KAFE PICTURES
  *3月8日(土)よりシネマート六本木、名古屋シネマスコーレほか全国順次ロードショー。詳しくはこちらでご確認ください。
  *公式サイトはこちら

 
                                                           


<「シネマDE憲法」関連情報>

「憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること——『映画で学ぶ憲法』」志田陽子さん(武蔵野美術大学造形学部教授)



 

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