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映画『チスル』

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 日本から解放された朝鮮半島にアメリカ軍とソ連軍が侵攻し、それぞれが自由主義、社会主義の国家の建設を目指しました。アメリカ軍は自由主義を目指す朝鮮人の軍隊とともに、住民たちに社会主義思想が広がらないよう、社会主義者を弾圧しました。1948年、朝鮮半島の南に浮かぶ済州島では住民皆殺し作戦が実行されました。いわゆる「済州島4・3事件」です。その事実を描いた映画です。
 「済州島4・3事件」での大虐殺は、社会主義者でもなんでもない住民をも「アカ」呼ばわりして行われました。同じ民族を殺すことに軍人が躊躇する場面もありますが、最終的には軍の論理が貫徹されました。
 韓国では盧武鉉政権の時期に「済州島4・3事件」の事実を明らかにし、検証していくことになりましたが、政権が変わり、いまは検証が中止されています。いまなお民族の分断が続いている中で、社会主義の考え方や北朝鮮に利すると思われる思想や行為は制限されています。しかし、このタブーに迫る映画が製作され、韓国の多くの人々が観ることになった意味は大きいと思います。歴史の事実に向き合うことは、時として勇気が必要になりますが、韓国社会は確実に前進を遂げているのではないでしょうか。映画を観て、あらためて考えることになりました。
 戦後日本は憲法で軍隊を持たない国になったわけですが、その時期に朝鮮半島では反共軍事政権樹立に向けた激しい動きがあったのです。この北東アジアの歴史から、日本人一人ひとりが正しく教訓を汲み取り、いまを生きる者の責任を考えていきたいものです。

【映画情報】
製作国:韓国
製作年:2012年
上映時間:108分
監督:オ・ミョル
出演:ヤン・ジョンウォン、イ・ギョンジュン、ソン・ミンチョル、ほか
 * 公式サイトはこちら
 * 東京渋谷・ユーロスペース、大阪・シネマート心斎橋で上映中。全国で順次公開。


 
                                                           


<「シネマDE憲法」関連情報>

「憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること——『映画で学ぶ憲法』」志田陽子さん(武蔵野美術大学造形学部教授)



 

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