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映画『石川文洋を旅する』

H・T
                                                           


 1938年、沖縄県に生まれた石川文洋さんは、1964年からベトナム戦争の戦場カメラマンとして4年間、米軍と南ベトナム軍に同行しました。
 映画は、75歳になった石川さんとともにベトナムを旅し、その生い立ちから始まるドキュメンタリーです。4歳で沖縄から千葉県に移ったので沖縄戦の体験はありません。しかし、親類が沢山亡くなり、生家もなくなって、沖縄戦のことは肌で分かると言います。ベトナムの戦場を見たとき、「ああ、沖縄はこうだったのだ」と感じました。今でも沖縄は原点だとのこと。
 
 侵略者である米軍に同行することに複雑な感情を抱きつつも、世界の人たちに伝えようと、死のふちに立ちながら命がけで現場を記録しネガフィルムを切り売りします。
 個人のネガでなく、世界の財産だという気持ちからです。
 全身に7発も弾丸を浴びたベトナム人男性を米兵がヘリで連行します。幼児を連れた妻が同行しようとしますが米兵に拒否されます。石川さんは、兵士による残忍な殺人現場にも遭遇します。戦場なら自分もそうなると思うと話しています。
 米軍は膨大な枯葉剤を空から撒き、森林は枯れ、人と自然への残酷な被害は今も続いています。石川さんは10数年前から今日まで障害児のリハビリ施設を訪問しています。従軍中、沖縄出身の19歳の日系米兵と仲良くなりました。しかり彼は、カンボジア国境付近で戦死しました。

 石川さんは、その後カンボジア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アフガニスタンなどでも戦争を取材し、今は沖縄で普天間基地のフェンス越しに飛ぶオスプレイの姿を追っています。

 「人間は一番残酷だと思います」。戦場のカメラマンの実感です。沖縄の米軍基地がなければベトナム戦争はできなかったと言われています。ベトナム戦争が終わってから40年近く経ち、この戦争を知らない世代が増えました。石川さんは、是非この映画を見て戦争に関心をもっていただきたいと話しています。石川さんが今一番気になっているのは、集団的自衛権の行使を認める現在の情勢です。
 

【映画情報】
製作:2014年 日本
監督:大宮浩一
製作:大宮映像製作所
時間:109分
*上映館:東京・ポレポレ東中野、沖縄・桜坂劇場で公開中、他順次公開。
*公式サイトはこちら


 
                                                           


<「シネマDE憲法」関連情報>

「憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること——『映画で学ぶ憲法』」志田陽子さん(武蔵野美術大学造形学部教授)



 

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