法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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映画『あん』

H・O
                                                           


 ハンセン病患者として長年隔離され、その療養所で暮らしてきたおばあさんは餡=あんをつくるのが上手だった。そして街のどら焼き屋で粒あん作りを担当することになった。その粒あんが美味しいと、どら焼き屋は繁盛した。ところが……。
 そんな話です。話がアッと驚くように展開するわけではありません。けっして平坦ではない人生を送っている、どら焼き屋とおばあさん、お客の中学生の交流が淡々と進みます。
 ハンセン病患者に対しては、多くの人が偏見を持っていました。いまはどうなのでしょうか。日本人も"異質な"者を避けたり、排除しがちです。病者、障害者、外国人その他様々なマイノリティの人たちが偏見を持たれ、差別も残っています。この映画はハンセン病患者に対する差別や偏見をなくそうと声高に唱えるものではありませんが、静かな描写を通して観る者に問いかけているように思います。
 2001年5月、熊本地裁は約一世紀にわたる国家によるハンセン病患者隔離=撲滅政策を憲法違反として断罪しました。日本国憲法は、どんな人も個人として尊重される、ということを中核的な価値としています。憲法を改正して、そのことを否定していこうとする動きがある中で、この映画を観て、日本社会がなぜハンセン病患者の人たちを差別してきてしまったのかを、あらためて問い返す必要があると思いました。

【映画情報】
製作年:2015年
製作国:日本・フランス・ドイツ
上映時間:113分
監督・脚本:河瀬直美
出演:樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、ほか
 *現在、全国各地で上映中。公式サイトはこちら

<法学館憲法研究所事務局から>
ハンセン病問題については以前当サイトで鈴木敦士さん(弁護士)が「ハンセン病問題は終わっていない」と語ってくださいました。ご案内します。


 
                                                           


<「シネマDE憲法」関連情報>

「憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること——『映画で学ぶ憲法』」志田陽子さん(武蔵野美術大学造形学部教授)



 

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