法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

法学館憲法研究所

Mail info@jicl.jp
 
今週の一言
憲法情報Now
 憲法をめぐる動向
 イベント情報
 憲法関連裁判情報
 シネマ・DE・憲法
 憲法関連書籍・論文
 ■今日は何の日?
憲法Voice
研究所・客員研究員紹介
中高生のための憲法教室

憲法文献データベース
日本国憲法全文
リンク集
 
事務局よりお知らせ
賛助会員案内
メールマガジン
ご意見フォーム
サイトマップ

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>

 

映画『東京裁判』

S・K
                                                           


 
 

 第二次世界大戦後の昭和21年、東京都市ヶ谷にある旧陸軍省参謀本部において開廷された「極東国際軍事裁判」。俗に「東京裁判」として知られるこの裁判の模様は、アメリカの国防総省(ペンタゴン)により、第二次世界大戦の記録として丹念に撮影・収録され、ひそかに保管されていた。
 3万巻にもおよぶこれら貴重な記録フィルムは、25年後になってようやく解禁されることになる。
そのフィルムの山から、本作のスタッフは約930巻(170時間分)を引き出すことに成功した。
 解禁されたフィルムには法定内のみ成らず、ヨーロッパ戦線、日中戦争、太平洋戦争などの記録も収められていた。
それら膨大なフィルムを中心として『できるだけ客観的に後世に真実を伝えたい。戦前のニュース映画や、諸外国のフィルムも入れて、昭和激動期の民族の変転をじっと見つめたい』という小林正樹監督のもと、制作期間5年、4億円の巨費を投じて映画「東京裁判」はついに完成した。
 本作はいわば戦後世界の原点を解く鍵であり、そして同時に昭和史の凝縮でもある。また、そこに映し出されるものは、全てが生々しい事実である。

【映画情報】
監督:小林正樹 脚本:小林正樹 小笠原清
音楽:武満徹 解説:佐藤慶
原案:稲垣俊 総プロデューサー:須藤博史
エグゼクティブプロデューサー:杉山捷三
製作:講談社
1983年制作 上映時間:277分
 

***********************************

【上映の案内】
第19回「憲法を考える映画の会」で映画『東京裁判』を下記の通り開催されます。
日時:7月18日(土)13:30〜18:30
会場:東京体育館 第1会議室
  (総武線千駄ヶ谷駅・地下鉄大江戸線国立競技場駅2分)
映画『東京裁判』(477分)1983年制作
参加費:一般1000円 学生600円

主催者からのコメント:
70年目の「終戦記念日」を迎えようとしています。
この年、平和を願ってきた「戦後」は、大きな岐路にさしかかっています。
積極的に戦争に加わる道を選ぶか、日本国憲法によって守られてきた平和の道を歩み続けるかです。
これまで何とか護り続けてきた平和憲法が、なし崩しにされようとしています。
そうした「いま」と「これから」を考えるとき、私たちはそもそも70年前に終わった戦争がどのようなものであったのか、その時、日本人は戦争と東京裁判をどのようにとらえ、何を誓ったのか知りたいと思いました。
映画『東京裁判』をあらためて見て、私たちがいま、失おうとしている大切なものは何か、それらを失わないためにはどうしたらよいか考えたいと思います。

試写会の感想@:S.N.
 太平洋戦争と東京裁判について、どういう経緯だったのか全体的に把握できてよかったと思いました。日本だけでなく、海外の出来事にも言及したのはよかったし、天皇の戦争責任免責のくだりや原爆投下の罪について語られるくだりもきちんと押さえていたところは秀逸だったと思います。かなりの材料を集め、文献を読み込んで大事なところを選んで時間をかけて作ったという印象を受けました。知らなかったこともありましたし、もっと勉強しなければと思わされたところも多々ありました。
この映画を見て終わり、でなく、東京裁判や太平洋戦争について、さらに考え、調べるきっかけにしてもらえたらいいと思っています。日本の今をよりよく理解し、これからを考える上でも大変重要な作品と思います。南京虐殺のあたりのナレーションはずいぶん慎重にやっているな、という感じを受けました。全体的に考えさせる材料提供というよりは解説主導で時代を感じさせるところもありましたが、やはり、見ておくべき映画と思いました。

試写会の感想A:S.H.
 この映画を見終わって感じたのは、何より東京裁判が当時の国際政治そのものであると言うことです。
 確かにこの裁判自体、おかしいことがたくさんあります。裁判の前提である「戦争を共同謀議した個人の犯罪として裁けるのか」という問題提起もわかります。でも裁判のやり方が政治的で正しくないとしても、戦争を起こした責任がない、あるいはあの戦争は正しかったと言うことにはなりません。むしろ日本人自身があのような戦争を起こした政治を裁くべきだったのではないか、戦争責任を問い詰めるべきだったのではないかと思いました。
 いや、「もう戦争は嫌だ」と思った日本の多くの国民は、日本人の裁きの結果として「二度と戦争をしない」と誓った日本国憲法を歓迎をもって受け入れ、70年間曲がりなりにも護ってきたのだと思います。
 いまだに日本人は戦争責任を問うことをしてこなかった。だから政権政党は「あの戦争は侵略戦争ではなかった」「あの戦争を起こした政治は間違っていなかった」と言い続け、戦争の反省に基づいている日本国憲法を改悪しようと70年近く機会をうかがってきたのだと思います。そしてもう一度同じような間違いに国民を引きずり込もうとしています。またそれをきちんとしなかったからこそ、米国の政治に支配され、政治・外交的に独立国になれず、今の沖縄のような犠牲があるのでしょう。


 
                                                           


<「シネマDE憲法」関連情報>

「憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること——『映画で学ぶ憲法』」志田陽子さん(武蔵野美術大学造形学部教授)



 

[今週の一言][憲法情報Now][中高生のための憲法教室][憲法文献データベース][事務局からのお知らせ]
[トップページ]