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書籍『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』

T・S


 日本国民は政権交代によって日本の新しい道が開かれることを期待しましたが、現実の政治は混迷が続き、先行きの見えない状況となっています。政権交代だけでは、政治も国全体もよくならないことが明らかになりました。戦前の日本は、政党政治が行き詰り、民主主義を圧殺する軍国主義の道を歩みました。
 なぜ日本は戦争をしたのか。現代の視点から見れば、人類は疑問ばかりの歴史を歩んできたという見方もあります。私たちは歴史から何を学び、何を教訓として今を生きていけばよいのでしょうか。
 本書は、日本の近現代史、特に1930年代の外交と軍事の専門家である加藤陽子東京大学教授が、2007年の年末から年始にかけて栄光学園の中高生たちへの講義を収載したものです。序章と日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満州事変と日中戦争、太平洋戦争の5章で構成され、それぞれの戦争の特徴や及ぼした影響などを論じています。
 内容的には、日中関係を侵略する国とされる国とだけ見るのではなく、日清戦争の頃からは、日中が競い合う関係であったとする、従来の歴史的視点とは異なる角度からの論述は興味深いところです。
 それぞれの戦争では、その国の首脳・官僚・軍部などの間に様々な思惑や確執があり、それを歴史的文書などで明らかにしているのも本書の特徴です。それぞれの戦争に対する知識人や一般の国民の受け止め方、各国の人々の日本に対する評価、昭和天皇に日米開戦の決断をさせた軍部の説得の仕方等々、戦争の歴史の中の人々の様々な心情や言動とあわせて考えてみる必要性が説かれています。
 今一度、日本の戦争から教訓を引き出し、これからの日本の進むべき道を考えていきたいと思います。それは、過去の戦争を教訓に戦争放棄・戦力不保持の憲法を持つことになった今日の日本の展望を考えることにつながります。

【書籍情報】 加藤陽子  朝日出版社  2009年7月刊行 定価:本体1700円(税別)

* 当研究所はドキュメンタリー映画「戦争をしない国 日本」の製作に協力し、現在そのDVDの普及も進めています。改めてご案内します。

 

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