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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『議員定数を削減していいの? −ゼロからわかる選挙のしくみ』

H・O


 東日本大震災の被害はいよいよ甚大となっています。政治には国民の命と財産を守るために全力で対応してもらわねばなりません。そのような時期ではありますが、その政治の担い手を国民が選ぶ選挙制度にも目を向けた時、この書は注目される一冊となります。

 大震災の発生で被災者救援や被災地の復興のためには多大な経費がかかります。そのためには国会議員の定数も減らすべき、との議論が出てくることになるでしょう。すでに日本の財政危機の中で、消費税増税の必要性とあわせて議員定数の削減が叫ばれてきておりますが、その議論が加速することになるかもしれません。国会議員がその役割を果たしているとは感じにくいだけに、多くの国民が議員定数削減に賛意を示しがちです。
 著者の上脇博之教授は、果たして議員定数を本当に削減していいのかと、議員の本来的な役割を示し、諸外国との比較などをしながら、昨今の定数削減論の問題点を指摘しています。
 この書はまた、議員定数問題だけではなく、選挙制度のあり方について日本国憲法の諸規定とその趣旨に立ち返って整理・問題提起しています。昨今の諸政党や経済界などの選挙制度改革についてのマニフェストや提言それぞれについて評価し、問題点を分析しているところもこの書の特徴です。国会の選挙制度だけでなく地方議会の選挙制度をめぐる問題状況も分析されています。
 1994年「政治改革」で選挙制度が小選挙区制中心へと「改革」され、以降少なくない国民はこの制度の問題点を指摘してきましたが、小選挙区制の問題点をトータルに把握し、真の選挙制度改革の方向性を考えさせてくれる書です。

【書籍情報】2011年2月、日本機関紙出版センターから刊行。著者は上脇博之・神戸学院大額法科大学院教授。定価は本体952円+税。

* 著者の上脇教授には当研究所公開研究会で「政党政治とその課題」と題して講演していただきました(2010年7月)。その講演録を「法学館憲法研究所報」第4号に収載していますので、ご案内します。「法学館憲法研究所報」第4号には当研究所客員研究員でもある森英樹・龍谷大学教授の論文「投票価値の平等、議員定数、選挙制度を考える基本的前提」も収載しています。

* 当ページでは以前、この書の姉妹書『ゼロからわかる 政治とカネ』を紹介しています。こちら

* 当サイトに搭載している「憲法文献データベース」では「国会・議院」「議員」「選挙制度」などのキーワードで文献検索ができますので、ご案内します。

 

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