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論文『中学校教科書採択―第三次教科書攻撃は終止符を打つか』

H・T

 

 2012年度用の中学校教科書についての文科省の検定が終わり、この8月末までに、それぞれの教育委員会による教科書の採択が行われます。そのうち、「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書に源流を持つ2種類の教科書(育鵬社版と自由社版)の採択が各地で大きな問題になっています。本論文は、この教科書のどこに問題があるか、採択をめぐる政党や自治体、圧力団体の動きを具体的に説明し、平和と民主主義を実現する教育の危機に警告を発しています。著者は俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21事務局長)です。この教科書の採択を進めているのは、06年12月に安倍政権が施行した、愛国心・道徳心・伝統文化等を重視する教育基本法の考え方を強く推進しようとしているグループです。

 現行の扶桑社版・自由社版の歴史教科書では、日本の侵略戦争・植民地支配の記述が主要な問題になりました。この歴史教科書が登場した2001年の採択率は0.039%でしたが、09年には1.9%になりました。東京都立中高一貫校、愛媛県立中高一貫校など使用校の増加によるものです。

 新しく検定を受けた冒頭の2社の新教科書は、現行のものよりも更に問題を大きくしていると紹介されています。

 例えば、「日中戦争は中国側に原因があるように描き、日本の中国侵略とはしない。アジア太平洋戦争は『大東亜戦争』と書き、これが自存自衛の防衛戦争、アジア解放戦争だと印象づける内容になっている。」

 日中間において史実に即して冷静に議論するために、日本の若い世代の歴史認識に関する教育の現状には目が話せません。

【論文情報】雑誌「世界」2011年6月号所収 執筆は俵義文さん

* 当研究所は7月9日(土)に日中関係の歴史を検証する公開研究会「日中関係の歴史と未来」を開催します。講師は歩平氏(中国社会科学院近代史研究所長。日中両国による歴史共同研究の中国側座長)こちら




 

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