法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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書籍『福島 原発震災のまち』

T・S

 

 福島原発事故に関する報道は減少してきていますが、広範囲におよぶ被害は深刻化、長期化しています。
 チェルノブイリ原発事故や新潟県中越沖地震による東京電力柏崎刈羽原発事故、イラク戦争における劣化ウラン弾の被害など、核による事故や被害を取材してきたフォトジャーナリスト・豊田直巳さんは、東日本大震災の翌日から現地・福島で取材をはじめました。
 本書は、震災直後からの現地の人々への取材と写真で構成されています。豊田さんは取材当初から放射線計測器を持っていきますが、針が振り切れてしまう事態に遭遇したことも明らかにしています。
 避難場所の人々の中には、被害者であるとともに原発関係者でもある人が少なくなく、その複雑な気持ちも見られます。原発ができて、出稼ぎをしなくてもよくなった人たちもいます。雇用の創出や経済的メリットのため原発を受け入れた地域は、その恩恵を受けながら、今回の震災によって放射能の汚染地域となり、酪農家や農家は壊滅的被害を被りました。原発を立地した街でなく、東京電力から金銭的メリットを受けたわけでもなく、被害だけを受けた街の首長は国の責任を問います。自殺した酪農家が堆肥小屋に書き残した最後の言葉をみるとき、その無念さをなんと言い表したらいいのでしょう。
 当事者でないと時間ととも風化してしまいがちな被災や事故、そして命を失ったり、人生を大きく変られてしまった人たちのことを忘れず、そして教訓としていきたいものです。
 日本国憲法の最大の価値が「個人の尊重」であるということを、あらためて思い起こしたいと思います。

【書籍情報】 豊田直巳著 岩波書店 2011年月10日発行 定価:本体800円+税

* 福島第一原発事故に関わっては、この間当WEBサイトの「今週の一言」のページで次のような発言を掲載してきました。
  舘野淳さん「福島原発の現状とこれからの課題」
  中里範忠さん「東電原発事故被災者の苦悩と怒り」
  安斎育郎さん「『福島原発事故─どうする、日本の原発政策』(かもがわ出版)を書いて」
  山崎久隆さん「原発がもたらす憲法破壊」

* 福島第一原発事故は東日本大震災がその原因となりました。当研究所は11月3日(木・祝)にシンポ「震災と憲法」を開催し、震災の被災者支援と復興について憲法の視点で検証します。こちら。ご案内します。




 

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