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論文「急速かつ同時多発的に進む憲法改悪と秘密保全法」

H・O


 明文改憲・解釈改憲の動きが「急速かつ同時多発的に進む」昨今の情勢を、国家緊急権制度、集団的自衛権、秘密保全法をめぐる事態に着目して分析する井上正信弁護士の論文です。
 東日本大震災での事態を引き合いに、非常事態に対して政府に独裁的な権限(国家緊急権)を盛り込む憲法「改正」案を自民党などが提起していますが、実は、自民党は東日本大震災前に政権を握っていた時期に、国家安全保障のための官邸機能強化の法案を国会に提出していました。井上弁護士はこうした経緯も明らかにしながら、自民党などの国家緊急権に関わる主張の欺瞞性と危険性を説いています。
 1990年代に周辺事態法が、2000年代には有事法制三法が制定され、自衛隊の戦争準備の体制が"整え"られてきました。その結果、日本の自衛隊がアメリカ軍を支援できるようになってきていますが、それでも自衛隊ができるのは非戦闘地域での後方支援までで、そこが戦闘地域になれば撤退することになります。日本政府は集団的自衛権の行使はできないという憲法解釈をしているからです。そこでアメリカの要人がたびたびこの憲法解釈の変更を求めてきました。井上弁護士は、その圧力がいよいよ強まっている状況をリアルに示しています。そして、現在検討されている秘密保全法もこうした日米軍事同盟強化のための情報管理の必要性にもとづくものであることを明らかにしています。
 いま、憲法の平和主義にもとづく日本社会のあり方が転換されられようとしています。こうした緊迫する事態を認識させてくれる論文です。

【論文情報】
憲法会議発行の「月刊 憲法運動」(2012年10・11月号)に収載。筆者は井上正信氏(日弁連憲法委員会副委員長、同秘密保全法制対策本部副本部長・弁護士)。



 

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