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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『橋下「維新の会」の手口を読み解く』

H・T


 衆議院議員の総選挙が間近になり、「既成政党」の受け皿候補としての「第3極」、とりわけ「維新の会」に関する報道が露出しています。マスメディアの報道は「政局」に関するものが多く、政党の基本的な政策や政治手法にはあまり言及していません。本書籍は、その点、重要な情報を提供しています。

 本年3月から5月にかけて、大阪維新の会の主導により、大阪府と大阪市で「教育行政基本条例」、「職員基本条例」が相次いで可決され施行されています、著者は、教育に関しては、憲法13条の人間の尊厳に基づく人格の完成という教育本来の目的に逆行し、子どもを主権者でなく「商品」の側面もある「人材」として捉え、競争原理を貫く人間破壊であると厳しく批判しています。「維新八策」では、これを法制化し国レベルで実現する方針であることも紹介されています。職員については、評価や管理、違反した場合の処分を厳格化するものです。さらに、市職員に対する思想調査という重大な憲法違反の問題もありました。

 今、多くの人たちが暮らしの悪化を「自己責任」として捉え、閉塞感に陥っています。橋下氏・維新の会は、この状況をとらえて、「悪いのは教師と公務員だ」と身近にいる単純明快な「悪玉」を意識的に作り、市民の「感情」に訴え「思考停止」にさせ、自分たちを自動的に「善玉」にする手法を用いていると著者は分析し、その特徴を5つに分けて解説しています。時代の閉塞感に乗じたこの「騙し」の手口に対抗するにはどうしたらよいでしょうか。著者は、維新の会を支持することは独裁政治を肯定することだと批判するのではなく、相手の市民の言い分を良く聞くこと、維新の会の政策を論理的に明確にして語り合うこと、本当に生活を改善するにはどうしたらいいかを一緒に考えることが一番大事だと述べています。そして、語り合う場合には3つの「なぜ?」の問いかけから始めることを提案しています。詳細は書籍をご覧ください。

【書籍情報】
2012年5月刊行。小森陽一著。新日本出版社発行。本体571円+税。



 

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