法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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論文「周辺国から問う、改憲と歴史認識」

H・O


 日本の植民地支配が終わった後、アメリカ・ソ連の思惑が反映して、朝鮮半島は南北に分断されました。アメリカの戦略の中で、韓国には軍事政権がつくられ、反共国家としての役割を担うことになりました。一方、アメリカは日本には軍隊を持たせない政策をとりました。日本はその後も戦争放棄・戦力不保持の憲法9条を維持してきましたが、その背景には韓国がアメリカの軍事戦略を担ってきた、という面があると思われます。
 筆者の権赫泰教授は韓国と日本、その関係の現代史の専門家として、第二次大戦後のアメリカの戦略、その中での韓国と日本の成り立ちとその後の関係について以上のような分析を試みています。
 権教授はまた、そのような歴史の中で、日本と韓国の両政府が反共という目的のもとで、日本の過去の植民地支配の責任追及が封印されてきたことを述べます。そして、1990年代に韓国の民主化が進んだ結果、韓国の民衆の中にアメリカからの軍事分担の強要を拒否し、また過去の日本の植民地支配を問う声が広がってきていると分析し、こうした韓国社会の変化が昨今の日本の改憲=軍隊創設などへの動きにリンクしていることを指摘します。
 権教授は、こうした分析をしつつ、日本における"護憲"運動は、戦争放棄・戦力不保持の日本社会を維持するだけでなく、過去の朝鮮半島の植民地支配への十分な反省の意識を広げるものにしていくことが肝要である、ということを唱えます。
 アメリカの東アジア戦略と日本、韓国の成り立ち、その歴史の中で日本の改憲問題を考える、その重要な視点を提供してくれる論文です。

【論文情報】
月刊「世界」(岩波書店発行)2007年10月号に収載。筆者は権赫泰(クォン・ヒョクテ)聖公会大学日本学科教授。

<法学館憲法研究所事務局から>
 当研究所は5月27日(月)に、権赫泰先生講演会「日本の改憲問題と日韓関係」を開催します。権赫泰先生が今般の日本での改憲の動きをどう分析されるか、注目されます。多くの方々にご参加いただきたく、ご案内します。



 

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