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ブックレット『天皇を戴く国家 — 歴史認識の欠如した改憲はアジアの緊張を高める』

H・T


 戦後補償請求裁判、自衛隊イラク派兵違憲裁判などを担当され、また日弁連憲法委員会委員を務める内田雅敏弁護士による近著です。

 2部構成で、前半は自民党の改憲草案の主要な問題点が鋭く指摘されています。まず、「人類普遍の原理」の文言を削除し天皇を「元首」の地位に高めるなど、国民主権下の憲法ではありえない問題点を論じています。戦中から日本国憲法の制定後まで続いた、一般には殆ど知らされていない天皇の重大な政治的な行動を具体的に紹介しています。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こる」ことがないように決意した現憲法の出自の削除その他草案の要点を論じ、改定されるならばアジアの緊張を高めることを憂慮しています。

 後半は、「無断合祀による戦死者独占の虚構こそが靖国神社の生命線—A級戦犯こそ靖国神社にふさわしい」のタイトルで、靖国神社の2つの虚構を明快に論じています。陸海軍省の管轄下の 軍事的宗教施設として設立された靖国神社は、憲法20条の下では1宗教法人としてのみ存続しえたはずでした。しかし、国も関与して本人や遺族に無断で戦死者を英霊として合祀していることが第1の虚構。この神社を首相、閣僚、国会議員が参拝したり供物を奉納することを批判することは「戦死者を冒涜」するものだという反批判が第2の虚構です。政権は相変わらず2つの虚構を重ね、国内外の常識に反し続けています。筆者は最後に、非業の死を強いられた方々の声に真摯に耳を傾ける点において、戦後の反戦護憲運動は十分ではなかったのではなかろうかと結んでいます。
 具体的で豊富な史実と現実を基に、日本とアジアの未来を開く道を説得的に論じています。

【書籍情報】2013年6月刊行。内田雅敏著。潟Xペース伽耶発行。本体800円+税。

<法学館憲法研究所事務局から>
 当研究所が普及するすすめているDVD「STOP戦争への道」には今般の改憲の動きへの韓国の人々の懸念の声も収録され、それをリアルに感じることができます。ご案内します。



 

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