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論文「民主主義が民主主義を滅ぼす」

H・O


 大抵の人は民主主義の意義を肯定します。だれか一人が独裁で決めるよりも皆で決めるべきだ、天皇は絶対という戦前の社会はもう御免だ、と多くの人が思っているのではないでしょうか。しかし、民主主義とは何かを突き詰めて考えるみる機会は多くないのではないでしょうか。民主主義=多数決、というように単純化して理解される状況があるように思われます。
 神戸大学名誉教授である浦部法穂・法学館憲法研究所顧問のこの論文は、橋下徹大阪市長が「民主主義」の結果政治的発言力を強めていること、その様子はかつてドイツでヒトラーによる独裁が実現していった過程と類似していることを明らかにしながら、「民主主義とは何か」について問題提起しています。浦部顧問は、「民主主義とは『民意』に基づく政治である」としつつ、重要なことは「『民意』は決してひとつではなく多様だ、という点である」として、橋下氏の「選挙で選ばれたということは「『ある種の白紙委任だ』」との姿勢の間違いを根本的に批判します。そして、「民主主義にとっていちばん重要なことは・・・様々な意見の違いがあるなかで可能な限り多くの人の合意を追求し、その合意にもとづいて政治を運営していくことである」と説きます。
 私たち国民の中には、自らの意見は持たずに政治家に「リーダーシップ」の発揮を求めがちなところがあります。浦部顧問は、それでは「民主主義が民主主義を滅ぼす」と警告します。それは主権者国民一人ひとりへの問いかけと言えるでしょう。

【論文情報】
雑誌「労働法律旬報」2012年6月10日号に収載。筆者は浦部法穂・法学館憲法研究所顧問(=神戸大学名誉教授)。

<法学館憲法研究所事務局から>
当研究所が開催する「2013年憲法フォーラム」第1回(10月21日(月))では、浦部法穂顧問が伊藤所長とともに「立憲主義という考え方」をテーマに参加者と議論します。多くの方々の参加をお待ちしています。



 

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