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書籍『戦争とたたかう −憲法学者・久田栄正のルソン戦体験』

H・O


 アジア・太平洋戦争において軍隊に召集され、フィリピンのルソン島での戦闘を体験し、静止生死をさまよいながらも帰還することのできた久田栄正さんの壮絶な体験が憲法学者・水島朝穂さんによって聞き取られ、まとめられた書です。
 久田さんは招集される前から戦争と軍隊に抵抗する姿勢をとっていました。反戦を唱え戦争に協力しない国民が徹底的に弾圧された時代にあって、久田さんは軍隊と真正面から対決して玉砕するのではなく、実質的に戦争によって人を殺したり、殺されたりすることのないよう、それを最小限にとどめようと行動しました。
 ルソン島での日本軍の兵士は、やがて米軍による大量の爆撃・銃撃などで次々に死に、食料も絶え、猫やネズミを食べて飢えを凌ぎながらも、過酷な自然条件の中で病死・餓死していきました。そのような状況の中でも久田さんはフィリピンの住民を苦しめたり、負傷した兵士を見捨てたりすることなく、敢然と"戦争とのたたかい"をやり遂げました。
 水島さんは久田さんの体験を聞き出すにあたって、当時の日本軍の作戦や軍隊の内部規律、兵士たちをめぐる惨状を膨大な資料から整理しています。そのことによって、戦争・軍隊というものの恐ろしさ、愚かさ、悲惨さを客観的に浮き彫りにしています。
 いままた日本を戦争のできる国にしようという動きがすすめられています。日本国憲法日本軍のアジアへの侵略と戦争への反省から生まれ、戦争放棄・戦力不保持の平和主義を採用しました。本書の真骨頂は、その日本国憲法の意義を、実際の戦争・軍隊をめぐる状況をリアルに示しながら、いまを生きる者に説得的に明らかにしているところにある、と言えるでしょう。

【書籍情報】
2013年6月、岩波書店から「岩波現代文庫」として刊行。著者は水島朝穂・早大教授。定価は本体1,420円+税。

<法学館憲法研究所事務局から>
 水島教授は当研究所の「2013憲法フォーラム」第2回「憲法感覚の培い方」(11月11日)にコメンテーターとして参加し、参加者の皆さんと討論します。多くの方々に参加していただきたく、ご案内致します。



 

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