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論文「『二つの法体系』の原点と現点 −現行安保条約50年にあたって」

H・O


 現行安保条約は2010年に50年を迎えました。この年の5月3日(憲法記念日)に開催された講演会での森英樹教授(当時龍谷大学法科大学院教授)の講演録です。
 「二つの法体系」。第二次大戦後占領軍の統治下にあった日本は1952年に主権を回復しましたが、その時アメリカと安保条約を結びました。そして日米安保条約にもとづき、米軍の日本における特権を認める膨大な特別法が制定されることになりました。日本国憲法は「軍事によらない平和」を前提としていますが、日米安保条約を頂点とする法体系は「軍事による『平和』」を前提としており、そこには根本的な相違があります。しかし、この安保法体系が憲法体系と並立する状態が戦後日本にもたらされました。「二つの法体系」はこの状態を指す言葉と言えるでしょう。筆者の森教授は「二つの法体系」の意味を整理しつつ、そのような状態におかれた日本の現実がより深刻な事態を招いていることを歴史的に振り返ります。なおその分析は、安保法体系にもとづく施策も憲法体系による規制の影響を受けていることにも着目するものとなっています。
 この講演録の特徴は、日本国憲法の理念を否定するような安保法体系にもとづく政策が目立ち始めている背景に日米「同盟」論があることを指摘し警鐘を発していることにあるように思われます。日本とアメリカの「同盟」関係が政界でも言論界でも当然視されるようになり、メディアの影響でいま多くの国民もそうした考え方が刷り込まれてしまっています。このことに鈍感であってはならないと、この講演録を読んで肝に銘じることになりました。
 この講演録は全国憲法研究会編『憲法問題22』(2011年5月、三省堂から刊行)に収載されています。

<法学館憲法研究所事務局から>
 「法学館憲法研究所2013憲法フォーラム」第3回「憲法9条を守るということ」(12月9日(月))では上記森名誉教授が伊藤所長とともにコーディネーターを務めます。ここでも、森名誉教授の、学問研究に裏づけられ、かつ人々の胸に響くような問題提起がなされること間違いありません。多くの方々にご参加いただきたいと思います。

 

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