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講義録「政治と憲法」

H・O

 国民は政治というものにどう関わったらよいのか、どう考えたらよいのかについて、憲法学の諸原理をふまえつつ、国民にわかりやすく説き、問題提起する、浦部法穂・法学館憲法研究所顧問(=神戸大学名誉教授)の講義録です。
 浦部さんはまず、政治とはいったい何なのか、政治においては権力というものが決定的に重要となること、などを明らかにします。そして、権力は濫用されがちであり、したがって権力に対する縛りが必要となり(立憲主義)、政治の場では憲法がつねに意識されなければならないと語ります。そして、権力者がその権威を維持するためには、人々が受け入れやすい政策づくりを重視するようになりがちなこと、またいろいろな情報操作・統制がはかられること、などを指摘し、その危険性について述べます。
 この講義録で特に注目されるのは、浦部さんの民主主義論および民主主義政治におけるリーダー論だと思いました。浦部さんは、民主主義にとって重要なのは多数決による決定ということではなく、そこに至る過程のなかで少数意見を最大限に取り入れた合意形成だとします。そして、政治のリーダーにはそのような姿勢が求められると述べます。その上で、最近国政においても地方政治においても民意の支持をいいことに何でもやり放題にやる傾向が出てきていることを懸念し、その背景に「トップがリーダーシップを発揮すべき、トップが決断して決めるべき、という風潮、そのようなリーダーを待望する風潮がもてはやされている」ことがあるのではないかと問題提起します。これは私たち国民一人ひとりへの問いかけではないでしょうか。権威などに任せきり、依存しがちになりがちな私たちの日常を見つめ直し、自らが主体的に生きていくようにしたいものです。
 この講義録は2012年に開講した法学館憲法研究所の市民向け講座「生活と憲法」の第2回「政治と憲法」の講義録です。「法学館憲法研究所報」10号に収載されています。

 なお、講座「生活と憲法」の第1回「経済と憲法」の講義録は「法学館憲法研究所報」9号に収載されています。以前この講義録についてもご紹介しました(こちら)。



 

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