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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『比較のなかの改憲論 −日本国憲法の位置』

H・O

 日本国憲法を、諸外国の憲法と比べながら、その特徴や意義を明らかにし、そのような視座から今般の改憲論を理論的に検証する書です。
 2012年の自民党がとりまとめた憲法改正草案には次のような内容が含まれています。いずれも憲法の考え方の根幹に関わることです。
  ・「公益及び公の秩序」のためには表現の自由をはじめとする精神的自由も制約される
  ・「家族は、互いに助け合わなければならない」
  ・権力担当者だけでなく国民にも憲法擁護義務を課す
 これらの内容は、社会主義国や発展途上国の憲法には盛り込まれることが多いようですが、先進資本主義国の憲法にはほとんど見受けられません。びっくりする人もいると思われます。このような本書の分析によって、日本国憲法が世界史の大きな流れに沿う内容を持つものとして制定されたこと、自民党の憲法改正案はその流れに逆行していること、などがよくわかります。
 本書は、諸外国の憲法の平和条項についても分類・整理しつつ、日本国憲法9条の「戦争放棄・戦力不保持」の規定や前文の平和的生存権の規定の先駆性も明らかにしています。また、諸外国の憲法の改正規定も分析し、国会の発議要件緩和という自民党の主張はもはや"国際標準"とは相容れないことも明らかにしています。
 著者である辻村みよ子教授は、今般の改憲論の中核には7つの疑問があると整理し、それぞれについての考え方を提示し、その際に上記のような諸外国憲法との比較や諸外国における憲法改正の動向から読み取るべきことも提示します。理論的な内容ですが、コンパクトな書となっています。

【書籍情報】
2014年1月、岩波書店から岩波新書として刊行。著者は辻村みよ子・明治大学教授(憲法学)。定価は本体760円+税。

<法学館憲法研究所事務局から>
 法学館憲法研究所双書『世界史の中の憲法』(浦部法穂著、共栄書房)は日本国憲法など先進資本主義国の憲法の生成と発展の歴史の概要を整理しています。上記書籍読者がその理解を深める上でもお薦めです。



 

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