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特集「『ブラック化』する労働法制」

H・T


 新聞のトップをにぎわし「憲法破壊」とも称される集団的自衛権の行使容認ほど目立ちませんが、憲法に基づく戦後の労働法制を破壊する『憲法改悪』と言っても過言ではない」(「特集にあたって(南典男弁護士)」労働法制の「改革」が同時進行しています。
  
 特集は、この「改革」は安倍政権が閣議決定した「世界で一番企業が活動しやすい国」を目指す経済成長対策の骨格の不可欠な構成部分であると位置づけ、冒頭で萬井隆令(龍谷大学名誉教授)が「およそ重要な労働条件・労働問題でとりあげられないものはない、全面的な改革」の全貌を明らかにしています。政権は労働者の権利を「既得権益」視しています。萬井氏はまた、今回の改革の手続き的な特徴として、従来の労働法制の改正が労働者、使用者、公益代表という3者の意見を聴きながら合意を得るよう努力してきたが、今回は財界主導で強引に進められている異例さを強調しています。すなわち、「産業競争力会議」「規制改革会議」「経済財政諮問会議」などが議論をリードしています。

 次いで、菅俊治弁護士(日本労働弁護団事務局長)が、今回の全面的な改革を概ね3年の工程で実現しようとしているスピードの「異次元」性を説明しています。

 続いて、改革の内容ごとにそれぞれの弁護士が詳細に解説しています。@労働者派遣制度に対する規制緩和(最大のポイントは派遣期間の制限の撤廃であり、派遣労働者が大多数を占める社会になると警告しています。)、Aハローワークなどで国家が責任をもって育成する労働市場政策から民間会社が営利目的の人材ビジネスとする政策への規制緩和とそれによる雇用の劣化、B国家戦略特区設置による雇用規制緩和、C金銭の支払いで解雇できる制度と、正社員を2分し「限定正社員」は解雇規制を緩和できる制度の創設、D時間外労働についての賃金支払いを不要にする制度、E無期転換申込権の特別措置法、F技能実習生を含む外国人労働者の「活用」と、広範に渡ります。

 私たちの働き方を変えるこの重大な動きからも目を離せません。
  
【特集情報】
雑誌「法と民主主義」(日本民主主義法律家協会発行)2014年6月号に収載。


 

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