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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『決めごとのきまりゴト 1人1票からはじめる民主主義』

浅利圭一郎

 

 「1票なのに、0.5票?? 0.2票!?」

 この不可解かつ不条理な現象は、この日本で国会議員を選ぶ際に長らく横たわっていることなのです。住む場所によって、当選する議員一人あたりの後ろにいる有権者の人数が著しく違っており、その最大差は衆議院選挙で2倍近く、参議院選挙では5倍近くにもなっています。つまり、ある場所で議員一人あたりの有権者数をもとに1人1票とした場合、ほかの場所では2人分、5人分で1票ということが、いまだにまかり通っています。

 いったい、なぜこのようなことが抜本的な改革もされずに今日まで放置され続けているのか。本書では、「なんとなく小難しそう」「政治運動なのか?」などと誤解されがちな当該問題について、図やイラスト、写真を多く配し、問題の本質と是正に向けてなされるべきことについて明快に知ることができます。
 インタビューでは、法律家としての観点から1人1票運動を先導する、升永英俊・久保利英明・伊藤真の各弁護士をはじめ、1人1票に理解の深い著名人、地方の訴訟を担当する若手弁護士に加え、1人1票の実現に向けた世論喚起と情報公開を目的として発足した「一人一票実現国民会議」の筆頭サポーターによる座談会も掲載。それぞれの1人1票に対する観点や思いが語られています。

 50年以上前、はじめて提起された「1票の格差(議員定数不均衡)訴訟」ですが、2009年からは升永英俊弁護士を中心に、「1人1票」を呼びかける国民運動としても一気呵成に展開。10月29日には、昨年2013年7月実施の参議院選挙における訴訟の最高裁口頭弁論期日が迫り、年内には判決期日を迎えます。すでに過去の参議院選挙における最高裁判決でも、「都道府県ごとの区割りは憲法の要請ではない」「参議院だから投票価値の平等が後退して良いものではない」といった踏み込んだ判断がされています。
 あと一歩のところまできた1人1票実現に向けた取り組みへの注目とともに、ぜひとも手に取って読み込んでほしい一冊です。

【書籍情報】
2014年10月1日、旬報社から刊行。著者はジャーナリスト・編集者の浅利圭一郎。定価は1200円+税。


 

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