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論文「選挙制度の違憲状態」

S.K.

 

 この論文では、まず、両議院ともに議員定数不均衡の状態が常態となっているのはまさに異常事態であり、「憲法破壊の政治状況」の症状であるばかりでなく定型的な病原でもあるとの指摘がなされ、衆議院、参議院において、それぞれいかに違憲状態が常態となっているのかがわかりやすく解説されています。
その次に、裁判所が立法権にかなり広範な立法裁量権を導き、司法権の違憲審査権に基づく立法統制権を自ら縮小させ、いくら裏切られようとも立法裁量の自己抑制に期待する司法審査の自己抑制を貫徹してきたことを、判決を引用しつつ示しています。
 これらに対し、筆者の倉田教授は、憲法47条は選挙制度を法律事項にしているものの、必ずしも幅広い裁量権を伴わないのが立法権であり、違憲審査権をともなうのが司法権であると指摘し、判例に対する批判的な見解を紹介しています。
 また、訴訟の限界をどうにか押し広げ、具体的に突破しようとする理論として、2014年の最高裁の判決に付された大橋裁判官、鬼丸裁判官、木内裁判官の反対意見を、それぞれのポイントを指摘しながらわかりやすく解説しています。
 憲法47条に関する自民党の「日本国憲法改正草案」は、違憲の常態から憲法を変えて脱却するというまさしく逆理であるとの批判や、こんにちの議論が14条論から15条論に移ってきていることなども指摘し、流れに棹さすには、訴訟の限界を知りつつ、手続法の不備にも留意して在来の客観訴訟の呪縛から脱却する方途を模索する必要があると提言してくれています。

【論文情報】
「法学館憲法研究所報」12号(2015年1月)に収載。筆者は倉田玲・立命館大学教授(憲法学)。

<法学館憲法研究所事務局から>

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