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論文「明文改憲構想における平和主義の破壊と国家緊急権の新設」

H・O

 

 村田尚紀・関西大学教授(憲法学)の論文です。自民党が2012年に発表した日本国憲法改正草案(以下、「改正草案」という。)の中の9条改定と国家緊急権新設の部分を分析するものです。
 この論文は、自民党の国防軍創設などを盛り込む改正草案が実現すると、日本が海外でも武力行使していく国家になることを解き明かします。また、この改正草案が現行憲法前文にある平和的生存権の削除を提案していることの危険性を指摘し、さらには改正草案が将来徴兵制導入にもつながる内容になっていることなどにも警鐘を発しています。
 自民党の改正草案は国家緊急権の新設を唱えています。それは、戦争や内乱、自然災害などが発生した時に政府が緊急事態を宣言できる、その緊急事態になった時には、政府は法律と同一の効力を有する政令を制定することができ、そして国民は政府などの指示に従わなければならない、などということです。緊急事態の際に国民の権利が制限されるのは当然、という主張なのでしょうが、この論文はその問題点を抉ります。
 9条改定への国民の反発が強いので、まずは国家緊急権や「新しい人権」を盛り込む憲法「改正」を先行させよう、ということが、いま自民党の中で議論されています。それは「お試し改憲」などと批判されていますが、国家緊急権というものをどう考えるかを国民の中で議論・検討しておくこともまた、これから重要になってきます。

【論文情報】
『改憲を問う −民主主義法学からの視座』(民主主義科学者協会法律部会編、2014年に日本評論社から刊行)所収。筆者は村田尚紀・関西大学教授(憲法学)。


 

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