法学館憲法研究所は、憲法を系統的に研究し、個人の尊厳の実現をめざす非政府組織としての自由な研究機関です

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論考「『公共の福祉』を『公益及び公の秩序』に置きかえることの意味」

H・O

 

 憲法上、国民の自由・権利は「公共の福祉」のためには制限される、と学校で学びます。しかし「公共の福祉」というのは抽象的な言葉で、多くの人がわかりづらく感じています。自民党はその憲法改正草案(2012年)で、この「公共の福祉」という文言を「公益及び公の秩序」に置きかえることを提案しています。これもまた抽象的な文言ですし、だから多くの人は大した違いはないと思うのではないでしょうか。しかし、この論考は、実はこのいいかえは「権力側の都合や利益による自由・権利の制限をこれまで以上に認めやすくする方向への変更になる」と注意を喚起します。
 この論考は「公」=「おおやけ」という日本語の成り立ちと意味合い、使われ方を通して、それを論証します。
 私たちは「おおやけ」という言葉を「わたくし」との関連でイメージすることが多いと思います。そして、「わたくし」のことばかり考える"個人主義"はいけないことで、「おおやけ」、つまり社会全体の秩序を守らなければいけない、というように言われ、その通りだと思いがちです。こうして多くの人が、「わたくし」=個人の自由・権利は「おおやけ」の利益よりも一段下に置かれるように考える、あるいは考えさせられている状況にあるのではないでしょうか。このことをどう考えるかは、人権や憲法について考える際のポイントの一つなのだろうと思います。この論考を読んで感じることです。
 論考は「……改憲の動きに対しては、言葉一つ一つの細かな点まで注意を怠ってはならないと思う。」と締めくくられています。

 この論考は浦部法穂・法学館憲法研究所顧問(=神戸大学名誉教授)が「法学館憲法研究所報」7号の巻頭言として綴ったものです。

 

<法学館憲法研究所事務局から>
 当研究所の「2015年憲法フォーラム」(PDF)第3回(7月18日(土))で浦部法穂・法学館憲法研究所顧問が「人権意識を問い直す」(仮)と題して講演します。多くの方々にご参加いただきたいと思います。


 

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