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憲法情報Now<憲法関連書籍・論文>

 

書籍『マイナンバー制度 −番号管理から住民を守る』

H・O

 この10月、国民(正確には、住民登録されている日本人と在留外国人)にマイナンバーが振られ、通知されます。来年1月にはそのカードが交付されます。
 政府はその目的として、社会保障や税の給付と負担の公正化や行政事務の効率化などをあげています。不正な税逃れを減らせる、などと言われると、それは大事だと思いがちですが、マイナンバー制度の導入は手放しで喜べるのでしょうか。本書はこの制度のしくみを概観しながら、そこには多岐に亘る問題点があると指摘する書です。
 マイナンバー制度の問題点や危険性については本書の共著者の一人である白石孝さん(プライバシーアクション代表/共通番号いらないネット代表世話人)が以前当サイトで「マイナンバー(共通番号)制度の仕組みとその危険性)」と語ってくださいましたので、こちらを参照していただきたいと思います。ここでは、本書のもう一人の共著者である清水雅彦教授(憲法学)が執筆した「第2部 マイナンバー制度を取り巻く監視と管理 −全体状況から考える」を紹介します。
 この論文はまず、いま治安強化などを理由に、警察など国家権力がすべての人間を管理していこうという施策が次々と講じられている状況、人間の監視や管理は私企業のレベルでも広がっていることなどに注意喚起します。そして、マイナンバー制度の導入がそうした状況に拍車をかけること、またこの制度は国民のプライバシー権を侵害する危険性があることを指摘します。
 その上で、マイナンバー制度の導入に際して国民が「要求すべきことと対抗論」として、少なくともその運用にあたって国民のプライバシー権を侵害するようなことは許さないことなどを問題提起しています。
 街中に「防犯」カメラが設置され、すでに国民は日常的に「監視」されています。多くの人々が携帯電話や各種カードなどを持ち使用することなどで、様々な個人情報を集められています。国民が「安全」とか「便利」を求め、あるいは求めさせられている状況のなかで、プライバシー権を守るためには国民的な合意をどう広げていくかが肝心でしょう。この論文が強調していることです。

【書籍情報】
2015年4月、自治体研究社から刊行。共著者は白石孝さん(プライバシーアクション代表/共通番号いらないネット代表世話人)と清水雅彦・日体大教授(憲法学)。定価は本体926円+税。

<法学館憲法研究所事務局から>
当サイトではこれまでのプライバシー権などに関わる様々な書籍・論文を紹介してきました。こちらでご確認ください。


 

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