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ブックレット『改憲論議の作法と緊急事態条項』

T.S

 参議院選挙で、改憲派勢力が3分の2の議席を獲得した状況で、秋の臨時国会が開催され、憲法審査会も再開されようとしています。
 改憲派は改正の本丸である9条改正は国民の支持を得られないとして、他の条文の改正による「お試し」改憲の方向をめざして、緊急事態条項を憲法に盛り込もうとしています。緊急事態条項の必要性として、大震災への対応、北朝鮮などの脅威、テロ対策をあげています。
 本書は、改憲問題と緊急事態条項について、相互の関係を含めたわかりやすく解説したブックレットです。第1章で、憲法尊重擁護義務、憲法改正の限界、憲法改正の説明責任などの改憲論議のあり方を説きます。
 第2章では、戦前の大日本帝国憲法下やフランスでの国家緊急権の例を歴史的辿り、その運用を解説し、国家緊急権の本質を明らかにします。
 第3章では、日本国憲法に国家緊急権がないことについて解説します。憲法の制定過程の中で、国家緊急権も論議の対象となりましたが、民主政治の原則を尊重する立場から否定された事実を明らかしています。また、国家緊急権がなく、緊急事態に対応できるのかの問いに対しては、国家緊急権は有効どころか有害として、憲法の平和主義、人権尊重・国会中心主義・地方自治などの原則で対応可能で有効と説きます。
 第4章では、自民党の憲法改正草案における緊急事態条項を分析し、内閣総理大臣の大きな権限、国会軽視、法律と同等の効力を有する政令の制定、国民の遵守義務の押し付け、衆議院解散権の凍結など多くの問題点があることを解説しています。
 本書は、「憲法入門書としての性格も兼ね備えた国家緊急権入門書」と言えます。

【書籍情報】
2016年9月20日に日本機関紙出版センターより発行。著者は村田尚紀関西大学教授。定価は800円+税。

【関連書籍】
論文「明文改憲構想における平和主義の破壊と国家緊急権の新設」








 

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