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書籍『ときめき憲法 −選挙制度・国会・九条改憲』

H・O

 自民党が憲法9条の「改正」案をまとめました。選挙で自民党の「勝利」が続き、憲法「改正」勢力は衆参両院で3分の2を超えており、国会による「改正」発議が現実的な政治課題になっています。この状況をどう見たらいいのか、いま民主主義はどうあるべきかを学ぶコンパクトな書です。専門家による市民向け「憲法トーク」録なので、平易な文章で書かれています。
 自民党の9条「改正」案は、安倍首相の「9条に自衛隊を明記」する、というものになりました。山内敏弘・一橋大名誉教授は「『9条に自衛隊を明記』の意味するもの」を語ります。山内教授は、首相や自民党関係者などが「憲法に自衛隊をちょっと書くだけ」「自衛隊が違憲と言われたら隊員がかわいそう」などと言っていることに対して、そのような9条改憲によって、実は自衛隊がアメリカの戦争などに参加していくことになることを解明します。また、そのような9条改憲が国民の生活や人権に及ぼす7つの悪影響を指摘します。それが徴兵制の導入に結び付いていくとの説明などに多くの読者はハッとさせられると思われます。
 只野雅人・一橋大教授は、昨今の、行政を監視する国会が十分に機能していないことや内閣が衆議院の解散権を濫用している問題などを分析・批判します。そして「政治主導」という考え方にもとづく「改革」がこのような状況につながっていること、小選挙区制中心の選挙制度の弊害が大きいことなどを明らかにします。只野教授は、こうした状況を打開していくために国民が政治に目を向けていき、そのために社会との関りや社会への発言を広げていく重要性を説きます。
 いま自民党は4つの改憲項目(@9条に自衛隊を明記、A緊急事態条項の新設、B参院選挙区の「合区」解消、C教育の充実)を掲げています。本書では、前述の「9条に自衛隊を明記」以外の項目についても山内教授・只野教授が分担してその問題点を明らかにしています。
 本書には山本哲子弁護士の「生活の中から憲法を考えてみた」も収録されています。行政に対して子どものアトピー対策を実施させた経験なども紹介されており、憲法の役割やそれをどう活用するかを考えさせてくれます。

【書籍情報】2018年5月、NPO法人日野・市民自治研究所から刊行。著者は山内敏弘・一橋大名誉教授、只野雅人・一橋大教授、山本哲子弁護士。定価は500円+税。

<法学館憲法研究所事務局から>
本書を刊行したNPO法人日野・市民自治研究所のメンバーの方々には以前当サイトで「憲法ブックレットを作成し広げる」を語っていただいています。




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