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憲法情報Now<憲法関連裁判情報>

 

中国「残留孤児」訴訟――(2)中国「残留孤児」訴訟 その1

I.M.記

 2003年9月24日付の夕刊、あるいは25日付の新聞をご覧になったでしょうか? 新聞には、中国残留孤児訴訟が新たに全国で提訴されたことが報道されています。すでに8月に鹿児島で21人が提訴していましたが、24日、新たに東京で330人、名古屋で141人、京都で90人、広島で51人が提訴しました。原告総数はこれで1262人となり、帰国孤児の過半数になりました。

 原告の人たちは、原告らを早期に日本に帰国させ、帰国後の原告らの自立を支援する義務が国にはあったにもかかわらず、それに違反することによって普通の日本人として人間らしく生きる権利を侵害されたと主張しています。法的根拠としては、日本国憲法(13条、22条、25条、26条)、国際法(文民保護に関するジュネーブ条約、平和条約、国際人権法)、法令(旧厚生省設置法、外務省設置法)、条理および違法な先行行為に基づく義務が挙げられています。これまで、先行していた東京訴訟(第一次・第二次)では、毎回の期日において原告数人が陳述し、また国が原告に対して求釈明を行うという形で進行していましたが、最近、国は全面的に争う姿勢を見せ始めました。

現在、原告の約65%の人は、生活保護を受給しています。これは、日本への帰国が遅れたために日本語をなかなか習得できないとか、帰国したときにはすでに高齢になっていたなどの理由から就職の機会が少ないことに原因の一端があります。また、たとえば年金などへの加入が帰国後からのために減額され、厚生年金が月額4万円という人もおり非常に生活に苦しいという声も聞かれます。

 原告のなかには70歳を超える人も少なくなく、裁判の長期化を避けるため、原告弁護団は速やかに最終解決を得たいとしています。弁護団は、法律班や損害班、国会対策班など担当を割り振り、早期の解決を目指して法廷内外の取り組みを行っています。

(法学館LawJournal2003年10月2日配信号より転載)

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