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憲法情報Now<憲法関連裁判情報>

 

中国「残留孤児」訴訟――(3)中国「残留孤児」訴訟 その2

I.M.記

 中国「残留孤児」訴訟は、2002年12月に提訴されてから1年が経過しようとしています。この間、京都や名古屋など全国各地でも提訴がなされ、全国的な裁判へと発展してきました。

 しかし、国は、最も訴訟が早く始まり、最も期日の回数も重ねた東京地方裁判所での審理においても、敗戦前後の国策(原告側は、国の当時の政策を棄民政策だったと主張しています)にかかわる前提事実について、認否を留保するという態度を取り続けてきました。原告や支援の人たちは、毎回の期日の度に傍聴に出かけ、国のこうした姿勢を見守ってきました。

 原告の人たちは、「中国の養父母の墓参りをしたら、生活保護の支給額がカットされるので、墓参りできない」とか、「日本語ができないので、なかなか友だちが作れない」などの悩みを語られています。原告の多くの人たちが、定年退職する年齢にありますが、月2万円〜4万円程度の年金しか支給されない現実にあります。国が早期帰国の措置を遅らせたことと、帰国後の生活保障の不十分さが、こうした老後の生活不安の背景にはあります。

 提訴にあわせて、孤児2世や3世の人たちも、支援のためにさまざまな取り組みを始めました。法廷や集会で通訳を行う人、署名を集める人、イベントを企画する人など、それぞれの専門を活かして、この問題を多くの人に知ってもらおうと呼びかけています。

 「残留孤児」訴訟のような原告の数も多く、全国的な規模の裁判では、原告と代理人だけでは訴訟の進行は支えられません。こうした支援の人たちの存在も不可欠です。来年からは、審理はいよいよ立証段階に入ります。原告側は、原告の高齢もあって、早期の結審を目指しています。来年もぜひご注目ください。

(法学館LawJournal2003年12月11日配信号より転載)

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