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憲法情報Now<憲法関連裁判情報>

 

ハンセン病国賠訴訟(2)――小鹿島問題

K.R.記

 2002年、日本は、過去に行ってきたハンセン病患者に対する一連の非人道的な政策について謝罪しました。元患者との和解、ハンセン病補償法の成立。事後的な補償をどんなに行っても、たった一度きりの失われた人生は戻っては来ません。しかし、「人間回復」を果たした被害者たちにとって、このことの持つ意味は量り知れないほど大きかったのは事実です。日本政府は、何を断罪され、何について謝罪したのでしょうか。いま、再びこのことが問われています。

 2004年8月16日、厚生労働省は、韓国国立小鹿島(ソロクト)病院の入所者117名(うち6名はすでに死亡)の「ハンセン病補償法」に基づく補償請求に対し、国外の療養所はハンセン病補償法の対象外だとして補償請求を棄却しました。

 小鹿島病院は韓国併合後の1917年、当時の朝鮮総督府が開設しました。請求者はいずれも、日本の植民地時代に、日本国内同様の強制隔離政策によって小鹿島更生園に強制隔離され、過酷な強制労働をはじめとする種種の人権侵害を受けてきた人たちです。戦後も、社会的偏見や差別にさらされ、社会復帰もままならず、現在においても小鹿島において生活することを余儀なくされています。

 日本政府の請求棄却を受け、入所者を支援する日本の「ハンセン病小鹿島更生園補償請求弁護団」(国宗直子事務局長)は23日、処分の取り消しを求める行政訴訟を、東京地裁に起こしました。弁護団は、「ハンセン病補償法は日本の強制隔離政策によるすべての被害者を対象としており、解釈を誤った不当な処分」と批判し、「高齢化した入所者の一日も早い救済を図りたい」としています。

 また、小鹿島の別の入所者2人と、台湾のハンセン病療養所「楽生院」の入所者25人も、8月23日、ハンセン病補償法に基づき厚生労働省に補償請求しました。日本の旧植民地の療養所入所者の補償請求は、2例目となります。「楽生院」は1930年、当時の台湾総督府によって台北市内に開設されたものです。日本の「らい予防法」と同内容の「台湾らい予防法」によって、患者は強制収容され、強制作業、断種・堕胎の被害を受けました。いずれも、日本の植民地支配下において、日本政府主導で行われたという点で共通しています。

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