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憲法情報Now<憲法関連裁判情報>

 

難民訴訟―(8) 1435 虹の架け橋キャンペーン 
―― 私たちが、法務省を人間の輪で囲むわけ

弁護士 土井香苗

 2004年10月13日(水)午後5−7時、私たちは、霞ヶ関・法務省を人間の輪で囲みます(但し、輪の完成は午後6時からです)。詳細は、http://www.asahi-net.or.jp/~bx8k-arkw/ をごらんください。 
 なぜ、私たちたちは、法務省を囲むのでしょうか……。
                
◆難民鎖国!? 日本・・・
<詳細は http://www.ref-net.org

 日本にも、母国の迫害を逃れた難民は、庇護を求めて逃れてきています。2002年、日本で難民と認められて庇護された人は、たった14人。日本は、G7諸国でダントツ・ワーストNo1(2001年統計 米2万8300人、ドイツ2万2720人、カナダ1万3300人、イギリス1万9100人など)。その差は歴然としています。しかも、難民としての庇護を認められなかった人は、強制収容所で拘禁され、出身国に強制送還を命じられています。

 日本は、他国と同様、難民条約(http://www.unhcr.or.jp/protect/1951_joyaku.html)を批准しており、難民を強制送還しない義務を負っています。なぜ日本だけ「普通の国」ではないのでしょうか。平和憲法をもつ日本は、「平和的生存権」を全世界の人々が享受できるよう、難民を保護し、外国の迫害を終わらせるための平和外交にこそ、力を注ぐべきです。

◆強制収容所に、1日あたり1435名も!

 しかも、法務省発表の統計によると、2003年の入管施設での年間収容延人数の総数は、52万3617名です。これを365日で除したものが、1435名。これが1日あたりの平均強制収容者の数です。そのなかには、難民として日本に庇護を求める者はもちろん、家族のある人、長期滞在者、病気・怪我治療中の人、子ども、高齢者、裁判係争中の人、妊婦、送還の目処がつかない人も、在留資格がないという理由だけで、強制収容を続けられています。こうした外国人の大規模な強制収容所が、東京都には品川に、茨城県には牛久に、大阪には茨木に、長崎県には大村に、あるのです。

◆強制収容は「無期限」

 しかも、この強制収容には、基本的に期限がありません。「市民的及び政治的権利に関する国際規約」(国際人権B規約)9条1項は、必要性のない無期限の身柄拘束などの、恣意的な拘禁を禁止しています。現在の入管法のように、逃亡のおそれなど拘禁の必要性を全く考慮せずに、全て収容する取り扱いは、恣意的拘禁に該当するという他ありません。国連の規約人権委員会も、その旨の勧告を出しているのです。

◆在留を家族に・・・、そして長期滞在者に!

 今日、日本には22万人近い超過滞在外国籍住民が存在するといわれています。これらの人々は、日本人が担わない底辺の経済活動を支えています。税金も払っています。でも、常に不安定な状況におかれ、人生設計もままならぬ日常を生きています。そうした背景の中、たとえば、「1435 虹の架け橋キャンペーン」の賛同団体のうちの一つAPFS(ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY http://www.jca.apc.org/apfs/)が中心となり、「日本国内に生活基盤が形成された」ことをもって在留特別許可を求める入管への集団出頭行動が、1999年から2000年まで3次にわたり組織され、17家族ら64名が出頭、うち10家族42名に在留特別許可が認められました。
 そして、本年9月21日、8名の長期滞在者が、在留を求めて、入国管理局に自ら出頭し、在留特別許可を求めています。日本社会を長年支え続けた長期滞在者にも、諸外国で認められているように、在留を認めるべきです(家族の長期滞在を理由として退去強制令書発付処分の取消を認めた先例として、東京地裁平成14年10月7日判決等)。

◆日本は、もう多民族社会

 現在の日本には、植民地支配の結果として日本で生活せざるをえなかった旧植民地出身者とその子孫、移住労働者、難民など、多民族の人々が生活しています。日本の外国人登録者数は現在約191万人となり、すでに人口の1.5%を占めるようになりました。これとは別に、未登録の外国籍者や、民族的少数者である日本国籍者が何十万人も生活しており、多民族・多文化の傾向は急激に進展しています。

◆入管が外国人排斥の動き

 しかし、入管は、「不法滞在等の外国人情報」についての匿名のHP上の通報制度をもうけて、外国籍市民に対し日本人とは異なる視線向けるなど、逆に、「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」第2条1項本文、同項(a)および(e)、さらに第4条(c)に抵触する施策を実行し、差別を助長しているのが現状です。
 また、2002年9月17日の日朝平壌宣言において朝鮮民主主義人民共和国による日本人拉致が公式に認められた後、在日コリアンに対する嫌がらせが急増するなどしています。

◆行くべき道は多文化共生社会

 私たちは、日本国憲法の定める基本的人権が外国人にも保障されていることを再度確認し、日本社会の進むべき道は、他文化・他民族排外主義や国家主義ではなく、多文化・他民族共生社会だと考えています。
 そこで、私たちは、人間の輪の中から、呼びかけます。

 不必要な収容しない日本を、一日でも早く。
 子どもと家族に、そして長期滞在者に、ビザを。
 難民にやさしい国へ、一日でも早く。
 差別のない 多文化共生社会へ。
 外国の迫害を止めさせる、外交大国へ、一日でも早く。

 そして・・・世界の平和を実現させる国へ
       "人権の"ルールを守って国際化する国へ・・・今すぐに。

 ・・・私たちは願っています。1435人の強制収容所の外国人たちが、
          虹の架け橋をわたって、私たちの元に帰ってくることを・・・

◆法務大臣に対する要請書の内容

○収容について
 不必要な収容はしないでください。とりわけ、難民申請者、家族のある者、
 長期滞在者、病気・怪我治療中の者、子ども、高齢者、裁判係争中の者、
 妊婦、送還の目処がつかない者・・・の収容は絶対にやめてください。
 無期限収容はやめてください。

○在留について
 難民、家族、子ども、長期滞在者、そのほか人道上の配慮を要する
 外国人に対し、在留を許可してください。

○難民について
 難民鎖国をやめ、日本をようこそといえる国にしてください。
迫害を止めさせるための平和外交をしてください。

○差別禁止及び多文化共生について
 多民族・多文化共生社会を目指した施策を立案・実行し、
 人種差別禁止法を制定してください。


◆【やること】_/_/_/_/_/_/_/_/
霞ヶ関の法務省入国管理局を、人間の「輪」でぐるりと囲む! 
人権の、ルールを守って国際化してもらいたい。。。という願いを込めて。
法務省に要請書を渡します。
各団体、個人で、それぞれのアピールをしよう。


◆【場所】_/_/_/_/_/_/_/_/
霞ヶ関・法務省の周囲
最寄駅:地下鉄 霞ヶ関駅(B1a出口)・桜田門駅(5出口) 徒歩1分
(地図) http://www.kantei.go.jp/jp/syoukai/flash/homu/05.html


◆【必要な人数】_/_/_/_/_/_/_/_/
600人です!・・・全長600メートルなのです。


◆【持ってきてもらいたいもの】_/_/_/_/_/_/_/_/
虹に関連するものは何でも大歓迎です。
プラカード、音楽、鳴り物など・・・
歌アリ、踊リアリの、多文化ミックスな空間を目指しています。

一人でも多くの方々が、この「輪」に加わってくださることを望んでいます。

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