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憲法情報Now<憲法関連裁判情報>

 

政党助成金違憲訴訟―(1)政党助成金違憲訴訟とは

I.M.記

 みなさんは、毎年一人あたり250円の税金が政党に支出されていることをご存知ですか? 国民のなかには、与党支持の人も野党の支持の人もいますが、同じくどの政党も支持しないという人も少なくありません。また、支持政党のある人のなかでも、その支持の仕方・濃淡にはいろいろとあります。
 このように、国民にはいろいろな政党観や政治観があります。にもかかわらず、その違いを無視して、国民から均しく250円を徴収し政党に支出してしまうのは、国民の思想・良心の自由(消極的自由も含む)に反し、憲法19条に違反すると主張したのが、本件の原告たちです。本件は、2002年3月、埼玉県の住民113人によって、東京地裁に提訴されました。

 政党助成法は、1995年から施行されています。ここでの交付対象となる政党の要件とは、@衆議院または参議院に5人以上の議員がいること、A議員がいて、直近の国政選挙で有効投票数の2%以上の得票があること、とされています。政党助成金の予算は、人口に250円を乗じた額で、それが各政党の議員の数や得票数の数に従って分配されます。毎年約310億円の予算となり、そこから与党の自民党には毎年約150億円が、野党の民主党にも約80億円が支出されています(なお、日本共産党は、この制度を違憲だとして受け取っていません)。

 原告の人たちは、「自分の支持したくない政党にお金が流れる」とか、「どの政党も支持していないのに税金が使われている」、「政党だけに税金が使われるのはおかしい」などと主張して、政党助成金制度を問題にしています。被告の国は、「議会制民主主義において政党は重要な役割を果たしている」(「民主主義のコスト論」)とか、「政党助成法のような立法は国会の裁量内である」として、訴えを棄却するよう求めています。この裁判は、現在も東京地裁で係争中です。

訴訟資料(PDFデータ)
   

 

(法学館LawJournal2003年7月10日配信号より転載)

 

 
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